2023 Fiscal Year Research-status Report
スマートセンシングと機械学習を用いたフレイル評価システムの有効性の検証
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23K16508
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Research Institution | The Hyogo Institute of Assistive Technology |
Principal Investigator |
戸田 晴貴 兵庫県立福祉のまちづくり研究所, その他部局等, 研究員 (70828665)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | スマートセンシング / 機械学習 / 立ち上がり / フレイル / IoT / 杖 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、椅子に内蔵された測距センサのデータから立ち上がり時の運動学データを算出しその妥当性を検証すること、そのシステムを用いて地域在住高齢者を対象とした立ち上がり動作計測とフレイル評価を実施すること、を目的としている。 まずはじめに立ち上がり方を適切に評価するための最適なセンサ個数について検討した。立ち上がりの特徴を評価するためのセンサ構成として、背もたれのみ(1個)、背もたれと座面(2個)、背もたれと座面と足元(3個)を考えた。それらを用いて、立ち上がり時の各リンクの角度を算出し、妥当性を検証した。その結果、1個だと体幹角度を算出するにはセンサが少なすぎ、3個にしても妥当性は改善しなかった。結果として、背もたれと座面の2個で構成する方法が最適であることが明らかになった。 椅子とは別にスマートセンシングの対象として一般的に使用頻度が高いT字杖に着目した。杖に慣性計測装置を貼付し、地域在住高齢者の杖のつき方を計測した。それに合わせてフレイルチェックリストを用いた評価も実施した。その結果、身体的なフレイルを有している高齢者は、有していない高齢者と比較して前方への加速度および角速度が減少していることに加えて、上下方向の加速度が減少していた。これらの結果から、杖のつき方を評価することでフレイルの評価ができる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
椅子を用いたフレイル評価については、地域在住高齢者を対象とした実証評価ができるようすでに進めている。また椅子だけではなく杖を活用したスマートセンシングについても取り掛かることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
域在住高齢者を対象とした実証評価を行っていく。 杖に貼付した慣性計測装置のデータからフレイルを分類するための機械学習モデルを作成する。
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Causes of Carryover |
当初購入予定にしていたPCやソフトが安価になったため余剰が出た。繰り越した金額については、学会報告にかかる旅費,論文投稿にかかる英文校正費として使用することを予定している。
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Research Products
(3 results)