2023 Fiscal Year Research-status Report
人工膝関節置換術後患者特化型の遠隔歩行機能改善システムの検証
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23K16561
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
三栖 翔吾 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (20824105)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 歩行 / 人工膝関節全置換術 / 遠隔 / リハビリテーション / 変形性膝関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工膝関節全置換術 (Total Knee Arthroplasty: TKA) の実施件数は増加を続けており、それに伴い患者の在院日数は短縮され、入院・外来でのリハビリテーションが十分に行えなくなってきた。在院日数の短縮に伴うリハビリテーションの実施不足を補うために、従来にない新たな介入方法が必要となる。そこで、情報通信技術およびセンシング技術を活用し、評価に基づいてプログラムを自動的に決定、変更することが可能な、評価-介入一体型の遠隔歩行機能改善システムを開発することを目指す。そのために本研究では、①TKA術後患者に特化した小型慣性センサによる包括的歩行機能評価スコアを開発すること、②スコアに基づく歩行機能改善システムを開発すること、③開発されたシステムの実用可能性を検討すること、を目的とする。 2023年度は、TKAの対象となる変形性膝関節症患者ならびにTKA患者に対して小型慣性センサを用いた歩行機能評価を実施した。これまでに蓄積していたデータも含め、変形性膝関節症患者122例、TKA患者30例、合計152例のデータを収集することができている。同時に、主観的膝関節機能やフレイルスコア、膝関節可動域、筋力の評価も実施してきている。データ計測は次年度も継続して実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ計測は、研究協力機関にて協力を得ながら順調に進めることができている。次年度以降も協力関係を維持でき、研究を遂行できる状況にあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
データ計測を継続しつつ、次年度は包括的歩行機能評価スコアの開発を進める予定である。 現在計測されたデータを解析して複数の歩行機能指標を算出する作業を進める。 その上で、プレリミナリー解析を実施し、包括的歩行機能評価スコアの原案の作成を目指す。
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Causes of Carryover |
十分な時間を確保できず、小型慣性センサより得られた加速度・角速度データの解析を行うための環境構築およびその実施を本年度は遂行できなかった。 次年度は、解析用のパーソナルコンピュータの購入を行い、データ解析により歩行指標を算出していく作業を実施する。
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