2023 Fiscal Year Research-status Report
股関節周囲筋の筋力向上がACL損傷予防と競技パフォーマンスに与える効果の検証
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23K16678
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
鈴木 秀知 桜美林大学, 健康福祉学群, 准教授 (90511428)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 前十字靭帯 / 股関節周囲筋 / 傷害予防 / 着地動作 / 競技パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
膝前十字靭帯(Anterior Cruciate Ligament: ACL)損傷予防のための様々なトレーニングが開発されているが、その損傷発生率はある一定の割合から減少していない。また、ACL損傷予防と競技パフォーマンス向上を両立させる効果的なトレーニング方法の開発が切望されている。そのような中、股関節周囲筋がACL損傷予防と競技パフォーマンス向上に貢献する可能性が示唆されてきたが、股関節周囲筋筋力の筋力強化がACL損傷リスク軽減やパフォーマンス向上に与える影響を検討した研究はほとんど見受けられない。本研究では、股関節周囲筋の筋力強化がACL損傷予防と競技パフォーマンスににどのような影響を与えるかを検討する介入研究を行う予定である。 初年度は、股関節周囲筋筋力とACL損傷リスク・競技パフォーマンスの関係について検討を行った。18名の女子バレーボール選手を対象とした。股関節周囲筋筋力は、徒手筋力計を用い股関節外転・外旋の等尺性筋力を対象とした。ACL損傷リスク評価のため、ランディング・エラー・スコアリング・システム(LESS)を用いた。競技パフォーマンスは、両脚リアクティブストレングスインデックス(RSI)と片脚RSIを用いて評価した。股関節周囲筋筋力、LESS、各RSIとの相関係数を算出した。 測定の結果、股関節周囲筋とLESSとの間には有意な相関関係は認められなかった。右脚の股関節外旋筋力と右脚RSIの平均値(r=0.54)、最高値(r=0.51)との間、左脚の股関節外旋筋力と左脚RSIの平均値(r=0.51)、最高値(r=0.48)との間に有意な相関関係が認められた。 股関節周囲筋筋力はジャンプ能力と関係がある可能性が本測定により示唆された。また、LESSとの関係については、個別の項目について検討する必要がある可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は当初の計画より少し遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
男性アスリートの測定が終了した後、介入研究を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
研究対象者の数が予定より少なく、謝金の支払いが少なくなったため。
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