2023 Fiscal Year Research-status Report
脛骨内側ストレス症候群の客観的評価法および治療効果の指標の確立
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23K16681
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
奥貫 拓実 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 特別研究員(PD) (70962330)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 脛骨内側ストレス症候群 / シンスプリント / 病態 / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
脛骨内側ストレス症候群は、スポーツ障害の中でも発生が多い障害であり、また、疼痛が改善しても再発する者が多い。スポーツによる健康増進を妨げないためにも、脛骨内側ストレス症候群の病態を評価、治療することが重要である。しかし、生体から採取した組織から、骨膜を含む軟部組織に炎症所見や線維化が認められることが報告されているが、侵襲なく生体にて、その病態を評価した報告はない。そのため、これまでは自覚的に痛みが軽減することで運動復帰を判断せざるを得ず、高い再発率につながっている可能性がある。治療に際し、生体にて脛骨内側ストレス症候群の病態を評価することができれば、客観的な評価から運動復帰を判断でき、高い再発率を下げることができる可能性がある。 他分野にて、線維化を評価する手法として、せん断波エラストグラフィーが用いられているため、本研究では、生体にて脛骨内側ストレス症候群の病態を評価法として、せん断波エラストグラフィーが適用できるかを明らかにすることを目的とした。本研究成果により、生体で病態を評価することができれば、治療の成果の指標かつ、客観的運動復帰基準の確立につながる。 はじめに、健常者を対象にせん断波エラストグラフィーの測定による脛骨内側部における再現性を確認した。測定箇所ごとに再現性が得られたことを確認した。 今後は、脛骨内側ストレス症候群を有する症例を対象に、測定を実施し、健常者との違いを明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
使用する超音波の選定が遅れたことや、再現性獲得のために条件設定に時間を要した。昨年度の段階で、脛骨内側ストレス症候群を有する者を対象に実施している予定であったが、現在募集を開始した時点である。
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Strategy for Future Research Activity |
再現性が得られたため、脛骨内側ストレス症候群を有する症例を集め、脛骨内側ストレス症候群の病態を評価できるか、実施していく。
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Causes of Carryover |
実験に使用する超音波画像診断装置の選定が遅れ、昨年度支出期限までに間に合わなかった。現在遠方の施設にて類似製品を借用している。本年度、超音波画像診断装置を購入および脛骨内側ストレス症候群の圧痛を評価するための圧痛計を購入するために必要である。
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