2023 Fiscal Year Research-status Report
場における他者優先度理解に基づくロボットの振る舞いデザイン
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23K16980
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Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
木本 充彦 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, インタラクション科学研究所, 研究員 (00866585)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 知能ロボティクス / ヒューマンロボットインタラクション / ソーシャルロボット / 経路生成 / 他者優先度 |
Outline of Annual Research Achievements |
人は面識のない人物が多数いる場においても,その場で優先すべき他者を意識して振る舞っている.本研究では,このような場において他者から優先されている人物を把握し,それに応じて振る舞うことのできるロボットシステムの実現を目指している.本年度は,まずロボットの動作設計のためのシミュレーションシステムを開発した.このシステムでは,不特定多数の人が存在する環境でロボットが特定の物体を説明する状況を想定し,ロボット,人,説明対象の配置や属性を自由に変更しながら,ロボットの動作検証が行える.これにより,環境中の複数の人物の優先度を考慮したロボットの動作設計を,効率的に検証できるようになった.次に,開発したシステムを用いて,ロボットが特定の人物を優先する振る舞いが有効となる場面や環境について検討した.具体的には,ロボットが物体を説明するために説明位置へ移動する際の経路生成に着目し,特定の人物を優先した経路生成が効果的な環境を検討した.その結果,複数の説明対象が環境中に存在し,多くの人が点在する状況や,説明対象が少数でもそれらに複数の注視点が存在する場合など,ロボットが特定の人物を優先した振る舞いを取ることが求められる環境が明らかになってきた.さらに,このような環境下で,特定の人物を優先するロボットの振る舞いについて,環境中の各人物の優先度が与えられた場合を仮定し,与えられた優先度に応じてロボットが人々の視界を横切る程度を調整する方策に関するデータ収集を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度以降に活用可能なシステムの構築を行うことができた.また,特定の他者を優先するロボットの振る舞い方策について,一定の知見が得られたため.
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Strategy for Future Research Activity |
開発したシミュレーションシステムや既存の人行動データセットを活用し,研究を推進する.
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Research Products
(3 results)