2023 Fiscal Year Research-status Report
デバッグ技能だけでなく周辺知識の学習に関する支援も行う学習支援環境
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23K17014
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
山本 頼弥 常葉大学, 経営学部, 講師 (70825116)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | プログラミング学習支援 / デバッグ学習支援 / 学習支援システム / プログラミング教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,初学者のデバッグ活動に必要となる周辺知識を整理した上で,デバッグ活動の状況を推定しながら周辺知識の学習支援ができる機能を有する学習支援環境を構築することを目的としている.令和5年度の当初目標は,読みやすいコードを書くために初学者に向けて指導すべき知識を整理し,それを踏まえて学習者の書いたソースコードを評価するための解析器を実装することであった. 当初案では理工系学生の受講するプログラミング科目における演習でのデバッグ活動を想定して計画を検討していた.しかしながら,令和5年度は自身の異動で文化系学部の所属となり,文化系学生のプログラミング科目の担当となった.その中で,必ずしも当初案で考えていた支援が有効ではないと思われる学習者(当初案とは違った支援を行ったほうがよいと思われる学習者)が見受けられた.そのため,文化系のプログラミング初学者がデバッグにおいて必要な周辺知識にも対象を広げて検討を行うよう計画を一部変更した. また,生成系AIの発展により,プログラミングの支援をAIから受けることが容易になってきている.生成系AIからプログラミングの支援を受けた場合に初学者がどのようにエラーを対処できるかといった事例についても調査しながら検討を進めていく必要がある. これらを踏まえ,引き続き,デバッグに必要な周辺知識やその学習支援方法について検討をし,システムの設計・実装を行っていく. 副次的な成果として,自動テスト環境下における学習活動に関する考察について研究会発表を行った.ソフトウェアテストに関する知見もデバッグに関係する重要なものであるため,デバッグに必要な周辺知識の検討の際に適宜参考にする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要部分で書いたように,生成系AIという技術的なブレイクスルーがあり,状況が変化していると言えるが,初年度に目標としていた検討について遅れが生じている.このことから,やや遅れていると自己評価している.
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Strategy for Future Research Activity |
前述の通り,計画書作成当初には想定していなかった要素が出てきたため,それらを考慮しながら引き続き検討を行っていく.
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Causes of Carryover |
業務等の兼ね合いもあり,当初予定より出張の回数が少なくなってしまった.次年度使用額は,研究環境の整備や国際会議旅費などに充てる予定である.
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