2023 Fiscal Year Research-status Report
遠隔による身体知獲得の為のプロセスベース学習支援法の開拓とシステム開発
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23K17015
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Research Institution | Institute of Technologists |
Principal Investigator |
永井 孝 ものつくり大学, 技能工芸学部, 教授 (90835175)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ドローイング / プロセスモデル / 線種分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,遠隔による身体知獲得の為のプロセスベース学習支援法の開拓とシステム開発である.身体知の一つであるドローイングを対象とし,プロセスの解明に重点を置き研究を進めた. 遠隔学習支援において必須である,描画プロセスについて,熟練者と経験者そして初学者のドローイングデータ(時系列ストローク情報)の分析を進めた.ドローイングデータは,これまでの取得済みデータに加え,新たに,熟練者によるドローイングデータの追加と,熟練者・初学者を対象にアイトラッキングカメラを用いた描画中の視線計測をした. ドローイングデータを用いて,ドローイングの描画プロセスの初期段階であるアウトライン描画段階に着目して,熟練者のストロークの形状および,時系列におけるストローク間の特徴を明らかにした.特徴を元に,初学者の描画初期段階における描画誤り予測を図った.また,機械学習によるストローク形状の判定モデルの具体化を進めた. 熟練者および初学者から計測した視線情報と映像を用いて,描画過程における,注視タイミング,分布について特徴の解析をした.注視エリアの同定には,YOLOによる物体検出手法を用いた手法の検討をし,注視エリアの同定の作業時間の短縮化を図った. 美術専門学校での教育実践にあたり,ドローイング学習支援システムに対して機能拡張を図った.より詳細な利用者の学習状況把握を可能とする,学習ログ機能を追加し,システム改善の効率化が期待できる. また,外部LMS(Learning Management System)およびMOOC(Massive Open Online Course)との連携のために,LMSとしてMoodleを,MOOCとしてOpen edXを対象として連携APIに関する調査をした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遠隔によるドローイング学習支援において,自動評価機能の実装に向けた初期描画段階の特徴の解析と同定アルゴリズムの検討,および学習者が描画するストロークの判定手法の確立を図った.
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Strategy for Future Research Activity |
ドローイング学習支援システムによる教育実践を継続し,プロセスマイニングによる描画プロセスの分析を図り,プロセスモデルの精緻化を進める.
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた,物品が次年度となったため,次年度での使用へと計画変更した
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