2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of Carbon Dioxide Resource Conversion Technology Using Microbubble In-liquid Plasma
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23K17065
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Research Institution | Yuge National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
佐久間 一行 弓削商船高等専門学校, 商船学科, 准教授 (10779896)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 液中プラズマ / マイクロバブル / 大気圧プラズマ / メタネーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は二酸化炭素を代表とする温室効果ガスの削減に向けた取り組みとして、再生可能エネルギーによる再資源化を目指すカーボンリサイクル技術の開発の一環として、大気圧プラズマの一種である液中プラズマを用いて温室効果ガスを有資源化することを目的としている。 液中プラズマは、水中の気泡内にプラズマを形成するものであり、水中に高温の反応場を形成できる手法として廃油処理などの応用研究が実施されてきた。本研究では、水中にプラズマの種ガスであるアルゴンと反応ガスである温室効果ガスを注入して気泡を形成し、高電圧パルス電源による高電圧放電によるプラズマの生成を利用して温室効果ガスの処理を行う。 初年度は、液中プラズマ実験装置の抱える課題の一つである反応面積の拡大を図るため、注入する気泡を微細化するマイクロバブル発生装置と組み合わせた実験装置の開発を行なった。マイクロバブル発生装置は、トルネードノズル方式および加圧発泡方式の2通りの発砲方法によるバブルの発生が可能であり、基礎実験向けに1-2L/min.程度のマイクロバブル発生量をもち、装置にガスを接続することで、空気以外のガスによるバブルを生成して反応容器に注入することが可能となる。本実験装置を用いて二酸化炭素やメタンを含む混合ガスによるマイクロバブル放電および分解実験を試みる。 また、プラズマ生成に伴う計測は直接実施することが難しい一方で、反応容器はマイクロバブルの貯蔵タンクの役割を果たすため、タンクからマイクロバブルを別途計測用セルに輸送することで計測に特化した実験の実施が可能となる。2年目以降は温室効果ガスの有資源化に向けた実証実験と併せて、生成されるプラズマの計測も合わせて実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験装置の製作に向けた設計を進める中で、反応容器との接続や取り扱い水量の決定を進める中で実験サンプル量が膨大になるため、その小型化を進めることに時間を要した。また、購入に際した手続きにも時間を要したため納品が年度後半になったため、実験の実施に向けた作業時間の確保が困難となった。初年度としては、遅れがあるが、無事に装置が完成しているため遅れは次年度に十分取り戻せると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、マイクロバブル(MB)発生装置と組み合わせたMB液中プラズマ実験装置を用いた初期放電実験を実施し、実験装置の特性評価を実施する。具体的には、MBの発生量や発泡特性と放電条件との組み合わせによる最適化および異なるガス種や電極形状による放電特性の変化についても調査を行う。また、それに加えて、二酸化炭素やメタンといった処理対象ガスを用いたMB液中プラズマ実験も行う。実験後の溶液や排気ガスの計測を通じて有資源化の実証を試みる。
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Causes of Carryover |
物品の購入時に端数が生じたため
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