2023 Fiscal Year Research-status Report
日本の公共セクターにおける政策のためのデザインに関する研究
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23K17159
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Research Institution | Musashino Art University |
Principal Investigator |
岩嵜 博論 武蔵野美術大学, 造形構想学部, 教授 (60765212)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 政策のためのデザインの事例探索 / 政策のためのデザイン方法論開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
該当年度は、研究目的のうち、1)日本各地の公共セクターにおける政策のためのデザインの現状を探索的に理解することとを中心に取組み、計画では2年目に取り組む予定であった2)日本の行政課題に適したデザイン方法論を開発し、実践的にその効果を検証することに着手することができた。 1)日本各地の公共セクターにおける政策のためのデザインの現状を探索的に理解することとについては、研究実施計画に基づき、第1ステップである「政策のためのデザイン実践に関する探索的調査」を行った。具体的には、A)基礎的研究として、世界の公共セクターにおけるデザインの方法論の活用状況を文献調査によって明らかにした。また、B)日本における複数の事例研究を行うために、都道府県2事例、基礎自治体1事例の事例研究を行った。さらに、C)そのうちの1事例については、フィールドワークとインタビュー調査を実施した。 2)日本の行政課題に適したデザイン方法論を開発し、実践的にその効果を検証することについては、第2ステップで掲げた「政策のためのデザイン方法論の開発と実践的検証」に着手し、第1ステップのB)の事例研究の一つの基礎自治体において実践の機会を得ることができ、D)地域ビジョン策定に関する新たなデザイン方法論の開発に取り組んだ。 以上の研究を通じて、日本の公共セクターにおける政策のためのデザインの現状の理解を進めることができた。また、日本の行政課題に則したデザイン方法論の開発も進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に即して、当該年度は、第1ステップである政策のためのデザイン実践に関する探索的調査を中心に進めた。また、有効な実践フィールドと接点を持つことができ、第2ステップである政策のためのデザイン方法論の開発と実践的検証にも着手することができ、研究課題の進捗は順調であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、第1ステップである政策のためのデザイン実践に関する探索的調査の成果を学会発表や論文等で公にすると同時に、当該年度に着手した第2ステップの政策のためのデザイン方法論の開発を着実に推進することを目標とする。第2ステップでは、方法論のモデル化を進め、可能であれば異なるフィールドでの実践に着手できることを目標としたい。
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Causes of Carryover |
当該年度に支出予定であった物品が在庫切れだったことと、想定よりも旅費が少なかったため次年度使用額が生じた。物品については、在庫が確認され次第支出予定である。旅費については次年度の旅費と合わせて支出予定である。
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