2023 Fiscal Year Research-status Report
Why does the sensitivity of FRET tension sensor differ among tissues? Comprehensive investigation of novel genetically modified mouse tissues
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23K17194
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
王 軍鋒 名古屋大学, 未来社会創造機構, 研究員 (20898415)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | FRET / Tension sensor / Transgenic mouse / Alpha-actinin |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はFRETマウス組織の引張試験とFRETマウス組織から細胞株の樹立を行なった. 1.FRETマウス組織の引張試験:FRETマウスの組織ごとのセンサ感度(単位ひずみあたりのFRET ratioの変化)の違いを調べるため,まずはさまざまな組織を摘出してセンサの発現や細胞の配向を観察した.代表的な組織として,血管,尾腱,心臓,皮膚,横隔膜,腸,骨,脳などを摘出し,細胞核を蛍光染色,その後共焦点レーザ顕微鏡下でセンサのドナーであるEGFP,アクセプタであるmCherryと細胞核を蛍光観察した.全ての組織にセンサがよく観察できた.その中から,特に細胞の配向がよく揃っている血管と尾腱組織を選定して,細胞の配向方向(血管は円周方向,尾腱は長軸方向)に引張試験を5例ずつ行なった.組織のひずみとFRET ratio(mCherry蛍光輝度/EGFP蛍光輝度)を解析したところでは,単位ひずみあたりの尾腱の中のセンサの変化は血管の中のセンサの変化の約5倍であった.これらのデータをまとめて論文を投稿した. 2.FRETマウス頭蓋骨から細胞株の樹立:作出したFRETマウスのさまざまな組織から,恒久的にセンサタンパクを発現する細胞株を樹立するため,まずは血管平滑筋細胞株の作製を試みた.単離した細胞を継代培養すると細胞が巨大化してしまい,数回増殖後死滅してしまった.次に,骨芽細胞様細胞MC3T3-E1の単離方法を参照して,FRETマウスの頭蓋骨から細胞10株を継代培養した.10株の全細胞でセンサが発現しており,現在,このうち3株が45代以上増殖を続けており,骨分化マーカの増加も確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
組織の実験は計画の通りに実験を行い,データをまとめて論文を投稿し,無事に掲載された.また,追加でFRETマウス頭蓋骨から順調に増殖する細胞3株を樹立することができたから.
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Strategy for Future Research Activity |
1.FRETマウスのさまざまな組織のFRET効率の違いの調査:細胞が一様に配向していない組織を引張ってもFRET ratio変化の解釈が難しい.そこで,このような組織については,無負荷状態で組織の内部の張力の大きさや分布が組織ごとに異なるかどうかを調べる予定である.即ち,摘出した組織をガラスディッシュに載せて,アクセプタブリーチング法でFRET効率を計測する. 2.頭蓋骨から樹立した細胞の石灰化過程の張力変化の計測:石灰化過程で細胞内部の力がどの様に変化するのかを明らかにするため,樹立した細胞株を通常培地と石灰化誘導培地で一定の期間培養後,両群のFRET効率を計測する.
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Causes of Carryover |
細胞株樹立作業に手間取ったため,マウス組織の実験計画を見直し,マウス飼育数が減ったため費用が削減できた.翌年度はマウス飼育費が増加するので,飼育費用や細胞実験の試薬や器具の購入に使う予定である.
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