2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of Innovative Materials Based on the Chemistry of Polymer Topology Editing
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23K17337
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本多 智 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (10711715)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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Keywords | 高分子形状編集 / 光反応 / 超音波 / 高密度焦点式超音波 / 遠隔的物性操作 / 積層造形 / 液槽光重合式3Dプリンティング |
Outline of Annual Research Achievements |
生体(高)分子は、分子鎖の幾何学的特徴すなわち「形状」を巧みに操ることで優れた生体機能を創出している。合成高分子分野でも分子形状を動的に操ることで機能を創出しようとする試みが盛んに研究され始めたが、人類が現時点で実現できることは生命の機能には遠く及ばない。それでは、高分子鎖の幾何学的特徴を自在に変化させるための方法論とはどのようなものだろうか?本申請課題は、この問いを解決に導く新たなコンセプトとして「高分子形状編集化学」を打ち出し、①外部刺激によって可逆的に解体可能な動的網目状物質、②高分子形状編集のための特殊構造高分子合成法、および③積層造形法の開発に挑むものである。初年度には、①に関連して光刺激によってピンポイントで力学物性を改変可能な動的網目状物質を開発した。また、この物質が高密度焦点式超音波(HIFU)によって、物質の表面のみならず内部においてもポンポイントで物性変化または解体できることを見出した。さらに、②に関連して、分子量および分子量分布の揃った分岐状シリコーンの新規合成法の開発に至り、これを前駆体とするシリコーンエラストマーの力学物性に分子量および分子量分布が大きく影響することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究は、①外部刺激によって可逆的に解体可能な動的網目状物質、②高分子形状編集のための特殊構造高分子合成法、および③積層造形法の開発という三つの開発項目で構成されている。初年度において既に①と②を達成したため、当初の計画以上に進展していると判断できる。また、本研究は物質開発に関するものである一方、動的網目状物質を解体するための外部刺激の探索過程において、物質の解体に有効な高密度焦点式超音波(HIFU)デバイスを独自に設計・製作して網目状物質の解体に利用するという新たな研究展開の創造に至った。この物質開発とデバイス開発のインタープレイともいえる研究展開は、当初の想定を超える成果の創出に繋がっており、この点からも当初の計画以上に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度には、予定より早く「資源循環型光反応式3D積層造形法の開発」の項目、すなわち応用展開を進めることが出来る。初年度において開発した物質群はあくまでも候補化合物の一つであり、今後の研究ではいかにこの応用展開の結果をフィードバックして更なる物質開発に繋げるかが鍵となる。これまで以上のスピード感をもって研究を進めるために、大学・研究機関や企業との連携によって材料のスクリーニングおよびスケールアップについても進める。
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Causes of Carryover |
発注した消耗品の納期の遅れによって余剰が生じた。次年度前半には納品される予定であるため合わせて使用する予定である。
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