Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
近年、液-液相分離による細胞内分画が注目されているが、細胞内で形成初期の液滴や遺伝子の転写に関わる液滴などは光学解像限界以下のナノスケールである。ナノスケールの液滴形成を可視化する蛍光異方性顕微鏡を開発すること、そして、開発技術を用いて核小体でリボソーム合成プロセスに関わる液滴の内部構造の解明を目的とする。
この研究の意義は、タンパク質や核酸などの生体高分子間の分子間相互作用を1分子の蛍光異方性から定量する画期的な方法の開発と、分子間相互作用の結果として細胞内の液滴形成の超高感度検出法の確立である。顕微鏡観察技術の発展とともに、さまざまな病原凝集体が、凝集体になる前の、極めて早期の液滴の状態で検出できる技術の医療応用展開が期待される。