2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23K17405
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
杉 拓磨 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 准教授 (70571305)
|
Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2027-03-31
|
Keywords | 光遺伝学 / ライトフィールド光学系 |
Outline of Annual Research Achievements |
シングルセルレベルの活性操作のためには、3D空間の全細胞の位置情報を高速に抽出して追跡する1計測技術とその位置情報から特定の細胞だけを標的にした2光照射技術が必要である。計測技術については、高分解能ライトフィールド顕微鏡において、三次元像を再構成せずに、単純な計算式をもとに二次元画像から直接、各粒子の三次元座標抽出を可能にした。さらに次のステップとして、毎秒1,000フレームで二次元ライトフィールド画像を得ながら、撮影時刻t 秒とその次の撮影時刻t + 0.001秒で得た画像の間で同一の細胞同士をマッチングさせるプログラムをMATLAB上で作製することに成功した。さらに、このプログラムをPythonへポーティングすることで、高速化することが可能となった。実証実験には、まず0.5 μmの蛍光粒子を3D空間に固定した試料を用いた。その後、蛍光粒子を浮遊させた溶液で、「動く粒子」のリアルタイム追跡を行った。通常、神経活性の計測では、神経活性とカルシウム流入に相関があることからカルシウムインディケーターGCaMPの蛍光輝度変化をモニターする。そこで、異なる蛍光輝度をもつ蛍光粒子を分散させ、GCaMPと同レベルの一定以上の蛍光輝度を持つ粒子の位置情報と輝度の抽出を行い、一定以上の活性を持つ細胞をリアルタイムに抽出できるようにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3D空間の全細胞の位置情報を高速に抽出して追跡する技術を構築したため。・
|
Strategy for Future Research Activity |
デジタルミラーデバイスを用い、3D空間の特定の座標にのみ、5 μm分 解能で光照射する光学系を構築し、この光学系と令和5年度の技術を統合し、令和5年度の技術で得た位置座標からフィードバックをかけ、それらの座標にのみ光照射するプログラムを作成する
|
Causes of Carryover |
光学系構築用のカメラと空間光位相変調器の納品が年度をまたぐ可能性があったことから、次年度での発注としたたため。
|