2023 Fiscal Year Research-status Report
Practical research of music expression based on hearing impairment
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23K17491
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長津 結一郎 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (00709751)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | 聴覚障害 / 音楽 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初計画では3つの軸を置いて研究を進めることとしていた。このうち、(3)「固有文化」を活かした音楽実践に関する当事者協働型アクションリサーチと検証:については、実際に公演を試行するところまで進めることができた。具体的には、九州大学の学内で、大学院生とともに、聴覚障害のある人にとっての音楽のあり方を検討し、きこえる人ときこえない人、きこえづらい人がともに音楽的な場を共有するための実験的な場を構築することができた。ワークショップを構築するプロセスにおいては福岡県内で活動する聴覚障害のある当事者にたびたび大学にお越しいただき、ともに共創しながらプロジェクトをつくりあげていくことができた。最終的な成果発表においても多くの来場者があり、当事者からも有益なフィードバックを得ることができ、今後の活動をさらに展開していく手がかりが得られた。 (2)音楽家や音楽教育や音楽療法等を中心に行われている具体的な音楽実践の整理・体系化については、研究協力者である大学院生で聴覚障害者でもある萩原昌子氏とともに、全国の聴覚障害のある人が集まる大会においてブースを出展しアンケートを配布した。その内容をもとに調査研究を行い、学会発表につなげることができた。 一方、(1)音響技術や工学的知見を用いた既存の実践の整理・体系化についてはまだ十分な知見を集めることができておらず、文献調査は端緒についたばかりであり、次年度はこの点についての研究をさらに深めていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(3)「固有文化」を活かした音楽実践に関する当事者協働型アクションリサーチと検証と(2)音楽家や音楽教育や音楽療法等を中心に行われている具体的な音楽実践の整理・体系化については一定の成果があがっているが、(1)音響技術や工学的知見を用いた既存の実践の整理・体系化についてはまだ十分な知見を集めることができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度に向けては研究協力者や大学院生との実践的な場をひらくことを継続しつつ、文献調査を通じて、音響技術や可視化・変換の技術がどのような意味を持ち得てきたのかを追うことにより、理論構築を試みていく。
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Causes of Carryover |
今年度は萌芽的な研究として基礎調査を行ったが、当初想定していたよりも進捗が遅れてしまったため、十分に執行することができなかった。今後研究をすすめたうえで社会実装や成果発表をよりインパクトがある形で行えるよう執行する所存である。
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