2023 Fiscal Year Research-status Report
Retrieving voices of silenced documents--Female Intellectuals during the Cold War and Archival Theories.
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23K17508
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
越智 博美 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (90251727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志賀 賢子 (川崎賢子) 立教大学, 文学部, 特定課題研究員 (40628046)
吉原 ゆかり 筑波大学, 人文社会系, 教授 (70249621)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | 坂西志保 / ロックフェラー財団 / 冷戦文化政策 / 福田なをみ / プランゲ文庫 |
Outline of Annual Research Achievements |
全員、本研究の鍵となる人物である坂西志保とその周辺を中心に調査資料を精査したほか、あらたな調査を行った。 越智は、これまでに各地のアーカイヴ(Library of Congress, で散発的に集めてきた資料を整理し、今後必要な調査に向けた準備を進めた。また、海外のライブラリアンと繋がりをつくり、とりわけ各地域の図書館の女性ライブラリアンの活動について、アーカイヴから見えないという本課題が問題とする部分を打開するためのヒントをさまざまに授けてもらった。 川崎は、ロックフェラー財団所蔵の坂西志保資料の一部を取り寄せ、読解分析を行なった。併せて国会図書館資料、20世紀メディア情報データベース(GHQ占領期における検閲資料体であるプランゲ文庫のデータベース)を用いて、戦後占領期、冷戦期における坂西志保資料及び、CIE図書館関係資料の掘り起こしを試みた。坂西志保の伝記的調査の一環として小樽・余市周辺の文化調査を行った。 吉原は、坂西志保、福田なをみ、石井桃子など日本女性知識人と関わりの深かったロックフェラー財団資料を調査した。地方や小規模アーカイヴにおける女性の活動を明らかにする必要を感じ、鹿児島県立図書館奄美分館(占領期アメリカ文化会館の後続)(島尾敏夫館長)の女性アーキヴィストについての資料整理にとりかかった。日本およびアメリカの現役ライブラリアンや図書館学研究者と連絡を取り、研究協力関係を形成した。国際学会で、文化冷戦の代表的支援団体であるCongress for Cultural Freedom (CIA資金)が世界各地で発行した総合誌への、女性知識人の参与を含めた研究発表を行なった。 採択時期からすると活動期間は短いのだが、2024年度以降へ向けた着実な研究活動を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今回の科研費の中心、坂西志保の研究について、各自の切り口から調査をし、また資料の分析を行うことができている。2024年度に3名および、海外共同研究者金志映氏を招いての合同での研究集会を予定しており、そこで坂西志保研究の出版に向けての工程表を作る予定となっているのだが、その準備を整えることができているという点で、現時点で予定通りに進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
上にも書いたように、2024年の6月に、海外共同研究者金志映氏を招いて、集中的な研究会を予定している。そこで本研究課題メンバー、越智、川崎、吉原と金とで、今後の調査項目のリストアップ、ならびに出版計画を具体化する予定でいる。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で、その他の既存の研究課題の繰越した調査などを行っていたこともあり、本研究が採択された際には、すでに2023年度の夏休みの調査予定を決定していたために、その分を2024年度以降に回すことになったため。だが、その分、すでに収集した資料の整理ができたために、今後の調査はより能率のよいものになる。
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Research Products
(4 results)