2023 Fiscal Year Research-status Report
国際的文化財取引規制に関する数理モデルを用いた制度論的検討
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23K17541
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
八並 廉 九州大学, 法学研究院, 准教授 (20735518)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | 文化財 / 文化遺産 / 国際私法 / 国際取引法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、文化財の国際的移動の規制を国際関係法学の観点から検討するものである。令和5年度の研究活動においては、ユネスコやインターポールが公表する文化財取引に関連する統計情報の内容を検討した他、国際私法・国際取引法的な観点からの論点の特定を進めた。 そして、令和5年度中は、国際シンポジウムにおける報告(Ren Yatsunami, “AI Ethics in the Choice of Law Process,” the 4th SNU-KYUSHU Joint Symposium, September 2024)、並びに、国内研究会における報告(八並廉「埋蔵文化財をめぐる国際的取引規制」第19回アジア埋蔵文化財研究センター研究会:令和5年10月、及び、八並廉「元地回収船荷証券の裏面約款中の管轄合意条項」渉外判例研究会:令和6年3月)を通じて、成果の一部を公表した。また、それらの報告を基に、アウトリーチ活動の一環として、ニュースレター記事においても本研究課題の意義と進捗を紹介した(八並廉「文化財の輸出入規制:制度間のシナジーについて」九州大学アジア埋蔵文化財研究センター・ニュースレター22号:2023年12月)。 また、令和5年度中に論文の投稿や国際学会における報告に応募していたことで、次年度における執筆や報告が予定されているため、準備を進めている。例えば、アジア法律協会(ASLI)主催のthe 21st ASLI Annual Conference(2024年5月)における報告が予定されている他、ユネスコにおけるICPRCP(文化財原保有国返還促進政府間委員会)第24回会合(2024年5月)の専門家フォーラムの報告者の一人としても選出されており、これらを通じても本研究の成果公表を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の計画に基づき、ユネスコが公表する情報を中心に統計情報を収集しており、また、その検討結果の一部を国際学会や国内研究会において公表しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度に学会や研究会で報告した内容を基礎とする論文を国際学術雑誌に投稿する予定である。 また、アジア法律協会(ASLI)のthe 21st ASLI Annual Conference(2024年5月)、及び、ユネスコのICPRCP(文化財原保有国返還促進政府間委員会)第24回会合(2024年5月)専門家フォーラムにおける報告を通じて、外部からのコメントや批判を仰ぎ、さらなる進捗に繋げたい。
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Remarks |
八並廉「文化財の輸出入規制:制度間のシナジーについて」九州大学アジア埋蔵文化財研究センター・ニュースレター22号(2023年12月)
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