2023 Fiscal Year Research-status Report
Construction of a learning support system through learning behavior prediction using student modeling
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23K17604
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
大枝 真一 木更津工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (80390417)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | 教育データマイニング / Student Modeling / 潜在的スキル構造 / 初等プログラミング教育 / 学習行動予測 / 学習支援システム / モチベーション / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
教育データマイニング(EDM:Educational Data Mining)での主な研究領域はいくつかあるが,そのひとつが学生モデリングである.学生モデリングの代表的な手法であるKnowledge Tracing(KT)は機械学習のHidden Markov Modelを用いて,学習者の潜在的なスキル状態を推定する.これにより,学習者のスキル状態に見合った設問を出題し,効率の良い学習環境を提供するIntelligent Tutoring Systemの構築の研究が行われている.特に著者等は学習者の潜在的スキルダイナミクスの同定手法と学習手法の可視化の研究を行ってきた. 本研究では,EDMの研究を大きく飛躍させるために,学習者のスキル状態だけでなく,潜在的なモチベーションの同定と可視化の開発に取り組む.その方法はこれまでに提案してきた徹底した数理に基づいた学生モデリング手法の拡張によって実現を試みる.当該年度では, Deep Learningを用いたKTに対して忘却モデルを組み込み,精度の向上と説明可能性の両立を目標としたモデルを提案した.また,特徴量の相互作用を考慮できる手法のFM(Factorizaton Machines)とDeep Learningを組み合わせたモデルであるDeepFMとFiBiNETを用いて学生モデリングを行い,特徴量重要度をSHAPやLIMEのような手法で可視化を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの教育データマイニングの研究を背景に,学生モデリング手法の改良を行うことができた.一方,本研究で提案する学習行動予測やモチベーションの予測を行う手法の確立には至っていない.これまでの,LMS(学習管理システム)で取得できるデータに加えて,学習者のモチベーションを定量的に取得するためのシステムのアップデートが必要となる.また,学習行動予測のためのデータ取得も行う予定であったが,順調とはいかなかった.次年度,早期に改善を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
これまで行ってきた教育データマイニングの研究により,student modelingやskill modeling手法の改良は順調に行っている.今後,ログデータ等を採取する学習管理システムの改良により,学習者の行動履歴を取得する予定である.これにより,学習者のスキル状態の推定だけでなく,内発的動機付け・外発的動機付けなどのモチベーションの可視化を試みる.
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Causes of Carryover |
LMS(学習管理システム)で取得できるデータに加えて,学習者のモチベーションを定量的に取得するためのシステムの改良が必要となるが,当初の計画よりも遅れが出てしまい,当初計画していた研究機材を次年度に購入することにした.これは,データの取得が不十分の状態で,高速の計算機(PC)を購入するよりも,入手可能な最新のスペックの計算機(PC)による演算を行うほうが得策と判断したためである.また,新型コロナウイルス感染症が5類となる前だったため,国際会議の発表を控えて,海外旅費の経費がかからなかったことが原因である.
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