2023 Fiscal Year Research-status Report
Feasibility study of MIMO radar for atmospheric and meteorological observations
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23K17703
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋口 浩之 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (90293943)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | MIMO / フェーズドアレイ / 大気レーダー / 多チャンネル受信 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、新しいレーダー技術であるMIMO (Multiple-Input Multiple-Output)レーダーの大気・気象観測への適用に関するフィージビリティについて研究する。MIMOレーダーは、アレイアンテナを用いて、直交性のある信号を異なる送信アンテナから同時送信し、受信信号処理により仮想的に開口面積を拡大する技術である。比較的小さな物理開口アンテナで、ビーム幅を狭くし、空間分解能を向上可能である。VHF帯MUレーダーやL帯LQ-7大気レーダー等を用いてMIMO技術のハードウェア実装上の課題を明らかにすることを目的とする。 MIMOは通信の分野でよく研究され、時間分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、ドップラー分割多重アクセス(DDMA)など多くの方式が考案されている。大気レーダーに適した方式を検討し、まずDDMA方式をMUレーダーおよびLQ-7に適用して、MIMOレーダー技術の実現可能性を検討した。すなわち、複数の信号発生器(SG)を用いてローカル信号周波数を僅かに変えることで、送信波の直交性を実現した。具体的には、例えばMUレーダーの場合、観測室からA~Fの各ブースに送られる41.5MHzローカル信号を、MUレーダーの基準信号にロックしたSG信号に置き換え、A~F群の6種類の送信信号を実現した。またLQ-7システムでは1チャンネルしか受信機を有しないため、ソフトウェア無線機を用いて、多チャンネル受信システムを構築した。いずれも、DDMA-MIMOにより送信波を分離でき、晴天大気乱流や降水粒子からのエコーが受信可能であるとの見通しを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、MUレーダーやLQ-7を用いた実験を行い、初期的な結果を得ることができたため、研究はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、2年度目もMUレーダーやLQ-7による実験を継続し、MIMO技術のハードウェア実装上の課題を明らかにする。具体的には、例えば、空間分解能向上の検証のため、MUレーダーにDDMA-MIMOあるいはCDMA-MIMOを適用し、月面反射エコーの観測実験を行う。
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Causes of Carryover |
以前に別経費で購入した機材を借用して、初期的な実験を実施したため。今後、実験に成功した機材を購入して、本課題で専有する。
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Research Products
(5 results)