2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K17706
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山崎 大輔 岡山大学, 惑星物質研究所, 准教授 (90346693)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 高圧力発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
マントル全域を網羅するような圧力を発生させるための技術開発を行っている。その方法としてマルチアンビル型高圧装置を用いてのMASS型セルを圧縮する。MASS型はmulti-anvil sliding systemの略であり、2段目アンビルの表面同士を滑らせることによって試料体空間を圧縮することになる。この方式では、圧縮空間は無限小サイズまでの可能であり、また、最高圧となる試料体部分をガスケットが支える必要がなく、他のマルチアンビルセルに比較して有利なセルであると考えられる。近年の材料開発の進展により、かつては困難であったMASS型による加圧が可能となっていると考えられる。 当該年度では、2段目アンビルに超硬合金を用いて実験を行ってきている。これは、焼結ダイヤダイヤモンドアンビルが高価であるために、まず第一歩として、超硬による予備的実験を試みたものである。MASS型セルにおいては、一段目アンビルとの空隙を埋める疑似弾性体がアンビルの側面サポートに重要な役割を果たす。そこで、その材料として、パイロフィライトなどの粘土鉱物や銅などの金属を試験した。その結果、ステンレススチールが強度と流動の関係において適当であるとの結果に至った。また、3次元加工機を用いて様々形状を試験してきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
超硬合金を用いた実験では、放射光X線を用いてのその場圧力決定が不可能であるため、電気抵抗測定による圧力校正が必要となる。しかしながら、MASS型では、アンビル間の絶縁を確保することが難しく15 GPa以上での電気抵抗の測定が出来ていない。 れは、所謂6-8型といわれる圧縮方式に対して、ガスケット方法
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Strategy for Future Research Activity |
前述したようにアンビル間の絶縁の確保が重要となってくる。そこで、マイカシートやカプトンシートなどの種々の材料を試して行くとともに、X線その場観察実験において、X線方向のみのアンビルをX線透過能が高いシリコンバインダーの焼結ダイヤに置き換え(ハイブリッドアンビル)、その場観察で圧力を決定してことも検討する。
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[Journal Article] Preliminary results from the new deformation multi-anvil press at the Photon Factory: insight into the creep strength of calcium silicate perovskite2023
Author(s)
Thomson, A.R, Nishihara, Y, Yamazaki, D, Tsujino, N, Hunt, S.A, Tsubokawa, Y, Matsukage, K, Yoshino, T, Kubo, T, Dobson, D.P
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Journal Title
Core-Mantle Co-Evolution: An Interdisciplinary Approach
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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