2023 Fiscal Year Research-status Report
Acceleration oxidation experiment on geomaterials using ozone and the multi-physics analysis for the oxidation response
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23K17771
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
京川 裕之 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60799865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 豪 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (10733107)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | 酸化 / 黄鉄鉱 / オゾン / 珪藻泥岩 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,自然環境において長期間を要して生じる地盤の酸化現象を酸化力のあるオゾンによって短期間で再現する手法を開発する. まずは基本的な酸化挙動を整理するため,過酸化水素濃度,鉄イオン濃度,空気供給の有無,試験時間をパラメータにして,黄鉄鉱を含む珪藻泥岩を対象に網羅的に酸化実験を実施した.その結果より,初期の酸化には過酸化水素などの酸化剤が有効に作用し,その後の酸化反応は黄鉄鉱の初期酸化により自動的に進行していることが分かった.また,空気を供給することにより,酸化速度の向上に加え,実地盤で酸化された泥岩にも確認される二次鉱物(ジャロサイト)の生成が確認された.オゾンを用いた酸化についても,年度後半に開始しており,黄鉄鉱の酸化に有効であることを確認している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化に関する基本的なことは確認できており,オゾンを用いた検討でも活用できる.
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Strategy for Future Research Activity |
オゾンを用いた酸化検討を進めていく.粉末試料を用いて,オゾンへの暴露時間と酸化程度の関係を調べる.酸化程度の評価は,pHとXRDによる鉱物分析で行う.また,力学試験に用いるようなブロック供試体の酸化可能性についても,オゾンガスの透過,オゾン水への浸漬などから検証する.ブロックサンプルの酸化程度については,水銀圧入による間隙構造の変化などから確認する. 解析についても,地球科学解析と地下水の物質輸送解析を想定しており,実験と並行して,プログラム開発にも着手する予定である.
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