2023 Fiscal Year Research-status Report
Innovative Method for Estimating Flood Flows and Riverbed Topography from Water Surface Video Images Using the Vortex and Wave Principle
Project/Area Number |
23K17776
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
内田 龍彦 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (00379900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 卓也 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (20647094)
鳩野 美佐子 広島大学, 防災・減災研究センター, 特任助教 (40837019) [Withdrawn]
横嶋 哲 静岡大学, 工学部, 准教授 (80432194)
椿 涼太 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (80432566)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | 渦 / 波速 / 水面画像 / PIV / 水面変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では水面流況から水面下の流れや河床を推定するために,申請者らの開発した流れ数値解析法と水面の画像解析技術を組み合わせた水面撮影動画からの水面下の流れと河床の推定法を確立することを目的としている. 今年度は蛇行流路における水面流速の測定と三次元解析,二次元解析および渦度方程式を用いた底面流速解析法の解析結果と比較し,水面流速解析精度の比較などの基礎的検討を行った.底面流速解析法は二次流の影響を考慮できるために,水面流速の解析精度が二次元解析よりも向上し,三次元解析に近い結果が得られ,実験結果をよく説明できることが分かった. 波成分からの内部流況評価のために,洪水時の表面撮影画像から河床高を含めた内部流況を推定するための第一ステップとして,二点間の水位計測データから水面流速と水深の推定方法の開発を行った.本研究では,水面変動計測の変動成分を周波数ごとに分離し,それらの上下流への伝播速度と流下方向流速,微少振幅波理論の波速と比較し,点計測から時間変動波形の伝播速度を求め,特徴的な周波数を抽出し伝播速度を求め,水面変動と水深の関連性について検証を行った.これより波の伝播速度では前進波で全体的に実験値と理論値が近い値を取り,水表面流速では水面変動より求められるものがPIV法によって求められるものと近い値を取ることが分かった.これらより常流場において水面変動の点計測により水深と水表面流速が推定できる可能性について示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
蛇行流路のPIV計測を行い,水面流速などを抽出したが,波成分,乱流成分との分離法の検討には至っていない.しかし水面流速について解析法の基礎的比較は行えた. 一方で,波の部分の考察を別途進めるために,二点の点計測値から得られる時間変動波形の二点間の伝播速度から分散関係式を用いて水深が計測できることを示した.また,同様の検討を行っている研究者との情報交換を行えた.
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Strategy for Future Research Activity |
蛇行流路のPIV計測を行い,平均流成分,波成分,乱流成分の分離を行い,各抽出成分の精度検証を行う.そして,これらに対する底面流速解析法の妥当性を検討し,内部流況推定法を検討する. 一方で水面変動成分の時間変動波形の移動から内部流況と流速の推定についても検討を進める.二点間の計測については,蛇行流路においても実施し,水路平面形状が与える影響についても検討する.また,二点間の時間変動波形の移動だけでなく画像解析を意識し,水面の空間波形の伝播速度に着目したより詳細な検討を実施する.
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Causes of Carryover |
PIVよる波成分抽出から内部流況や水深が推定できるかどうかの検討に先立ち,点計測から重力波成分の抽出の可能性を進める必要があった.検討の途中で,既往の研究のデータが利用できる可能性があることが分かり,その可能性を検討した.共同研究の可能性を含めて検討を重ねた結果,データ連携が必要な部分は2024年度に実施することとなった.また,PIV計測から渦構造の部分の検討や,平均流から乱流成分,波成分の分離についても2024年度となったため,次年度使用額が生じた.
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