2023 Fiscal Year Research-status Report
ナノエマルジョン/ナノポアが実現する脂質1分子リピドミクス分析法
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23K17862
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡本 行広 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (50503918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城 敬人 大阪大学, 産業科学研究所, 特任准教授(常勤) (10462665)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | エマルジョン / 脂質 / 抽出 / 電気化学検出 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂質分子は,核酸・タンパク質に続くバイオマーカーとして注目されている.現状のリピドミクス分析では,(i)細胞からの脂質抽出および液体クロマトグラフィーにより脂質を分離後,(ii)質量分析による構造解析が行われている.しかし,現行法は,分離性能,検出限界,脂質の構造解析の能力の点で,限界に到達しており,リピドミクスの飛躍をこれ以上望めない.つまり,リピドミクスの発展には新規原理の確立が不可欠である.そこで,新たなリピドミクス解析法の確立を目指す.このため,本年度は,以下の2項目に関して研究を実施し,以下の成果を得た. (I) 脂質抽出法の確立;脂質分子単独,またリポソーム単独の試料を用いて,抽出剤による脂質分子の抽出性能(回収率,選択率など)を評価した.その結果,条件の再検討(抽出時間、温度などの条件)は必要と思われるが,現状の手法と遜色ない結果を得ることに成功した.また,同時に,抽出に及ぼす抽出剤の特性を解析し,細胞からの脂質分子の抽出に最適と考えられる抽出剤を決定した. (II) ナノポア電極による脂質1分子検出と機械学習の併用による脂質1分子の構造解析の実証: 各種脂質分子に対して,ナノポア電極による検出および機械学習による構造解析を試みた.その結果,脂質分子をナノポア電極で検出することに成功するとともに,機械学習により,各種の脂質に特徴となるシグナルを見出し,本手法が脂質の検出・解析に利用可能であるという結論に至った.また,各種の機械学習の方法を比較検討し,最適と考えられる機械学習法を見出しつつある状況である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度計画していた脂質抽出法の評価,そしてナノポア電極による脂質1分子検出と機械学習の併用による脂質1分子の構造解析の実証を行い,申請時に想定している方法論により,本申請の目的の達成の見込みがたったため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,当初の予定どおり,申請者間で共同で実施して、細胞からの脂質分子の抽出/検出/解析の統合デバイスの開発を試みる.この目的のため,抽出と検出をスムーズに実施可能な統合デバイスの設計および作製,そして,一貫操作を行う際の問題点を検討し,それを基に,操作条件の最適化を行っていく.
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Causes of Carryover |
当初予定したナノポア解析装置部品の納品が間に合わず、来年度予算執行となったため。
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Research Products
(12 results)