2023 Fiscal Year Research-status Report
in vivo定方向進化によるタンパク質耐熱化レパートリーの拡張 [転写調節因子への適用]
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23K18002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中村 顕 筑波大学, 生命環境系, 教授 (10207863)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | Thermus thermophilus / tetR / directed evolution / thermostabilization |
Outline of Annual Research Achievements |
Thermusを宿主に耐熱化TetRをスクリーニングする系を開発するには、1) tetO部位を保持したThermusプロモーター(Ptet)の開発、2) tetRを発現するThermusプラスミドの作製、3) Thermusゲノム中の1705 toxin破壊株の作製、4) Thermusゲノム上にPtet-1705を保持する株(Ptet-1705T株)及びレポーターとしてPtet-TTP0042 (β-glycosidaseをコードする)を保持する株(Ptet-β-gly株)の作製、が必要である。 1)については、Thermusの強力プロモーターP31の-10領域の下流にtetO部位を挿入したPtet1、-35領域と-10領域の間と、-10領域の下流の2か所に挿入したPtet2、そして-35領域上流と-10領域下流に挿入したPtet3の3種類を作製した。これらはThermusゲノム中のlys領域に組み込み可能なプラスミド上で作製した。 2)については、Thermusの強力プロモーターPslpの下流にtetRを接続し、Thermusが保持するpTT8プラスミドに組み込むためのプラスミドを作製した。 3)については、ThermusのpyrE欠損株を宿主に、1705 toxin遺伝子にpyrE遺伝子を挿入することで破壊株を作製した。 4)については、Ptet-β-gly株を3種類のプロモーターを用いて作製し、Ptet-1705組み込み用のプラスミドを作製中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プラスミドや菌株の構築にやや難航し、スクリーニング系の開発予定に遅れが出ている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
レポーター遺伝子を保有するPtet-β-gly株の構築ができたので、これを用いて3種類のPtetプロモーターの強度やTetRによる発現抑制、Doxによる誘導発現の状況について、β-glycosidase活性を指標に検討を加える。さらに培養温度を変更することにより、TetRのin vivoでの耐熱性(何℃まで転写抑制が認められるか)を明らかにする。 上記と並行して、Ptet-1705T株の作製を進め、スクリーニングを開始する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は、耐熱化TetRスクリーニングを開始するには至らなかったので、スクリーニングの際に必要な小型インキュベータ―の購入を見合わせることとした。次年度にはスクリーニングを開始できる予定なので、同機器を購入し、使用する予定である。
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