2023 Fiscal Year Research-status Report
プロテアソーム分解により機能を獲得するタンパク質およびペプチドの網羅的探索
Project/Area Number |
23K18107
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 茂穂 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20344070)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | プロテアソーム / ペプチド / 限定分解 / 質量分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
「プロテアソームによるタンパク質分解=不可逆的不活性化」と理解されてきたが、プロテアソームによる分解システムの高い保存性と、プロテアソームがペプチド断片を正確に切り出すことが出来ること、プロテアソームの広範な基質を考えれば、プロテアソーム分解由来の短ペプチドを「機能素子」として利用する仕組みがより広範囲な細胞機能を制御している可能性は十分に考えられる。本研究は、プロテアソームによる限定分解産物の網羅的同定と獲得機能の解明、プロテアソームによる分解の結果生じた機能性ペプチドの網羅的探索を行い、プロテアソームによる分解産物が生理活性を有することが、普遍的な現象として細胞内で働いている可能性を探索することを目的とする。 1.プロテアソームによる限定分解により機能を獲得するタンパク質の網羅的同定と機能解明 プロテアソームによる限定分解では、タンパク質のN末端側またはC末端側から分解が開始され、”slippery”な繰返しアミノ酸配列で分解が停止することから、タンパク質末端ペプチド濃縮によるN末端とC末端の同定法を利用し、様々な細胞環境条件において、プロテアソーム依存性に N末端ペプチドとC末端ペプチドの量比のアンバランスが生じるタンパク質を網羅的に同定し、限定分解を受けるタンパク質の候補を絞り込む目的で、京都大学の石濱博士が開発した、N末端ペプチド、C末端ペプチド濃縮法を用いて、諸条件を検討の後、プロテアソーム阻害剤の有無の条件で、ペプチド解析を開始したところである。2024年度に解析結果が得られ次第、候補タンパク質の限定分解が生じる細胞状況や分解様式を明らかにし、機能を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共同研究によりN末端ペプチド濃縮、C末端ペプチド濃縮法により、プロテアソームによる限定分解を網羅的に同定できる目途が立ち、現在高感度質量分析を用いて解析を行っているところであり、順調に進展している。今後は、質量分析の結果を見ながら、さらに条件を検討しつつ、新しい限定分解基質およびその生理的機能を明らかに出来ることが十分期待出来る。
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Strategy for Future Research Activity |
共同研究によりN末端ペプチド濃縮、C末端ペプチド濃縮法により、プロテアソームによる限定分解を網羅的に同定できる目途が立ち、現在高感度質量分析を用いて解析を行っているところであり、順調に進展している。今後は、質量分析の結果を見ながら、さらに条件を検討しつつ、新しい限定分解基質およびその生理的機能を明らかに出来ることが十分期待出来る。
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