2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23K18121
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
原 英樹 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30456892)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 炎症応答 / 中心体 / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ミトコンドリアや小胞体に炎症応答に関わる分子が相互作用していることを示す報告が相次いでおり、オルガネラが免疫応答を制御していることが明らかになり始めている。中心体は真核細胞が有する細胞内小器官であり細胞分裂における役割はよく知られているが、それ以外の機能はほとんど明らかにされていない。われわれはマクロファージにおいて細胞内に発現する特定の異物認識受容体が活性化すると炎症関連分子が中心体に集積することを見出した。そこで薬剤を用いて中心体形成を阻害したところ、炎症応答が緩和することがわかった。中心体への炎症関連分子の集積も減少したことから、中心体が炎症を誘発する足場となっていることが示唆された。また、中心体にはガンマチューブリンをはじめとする微小管分子が多いことから、微小管形成を阻害したところ炎症関連分子の中心体への移動が低減し、炎症性サイトカインの産生も減弱した。このことから、微小管骨格を介して炎症関連分子が中心体に局在移動していると考えられる。微小管を介した分子の移動にはモータータンパク質が必要であることから各阻害剤を用いてスクリーニングを行ったところ、特定のモータータンパク質が炎症応答を制御していることが明らかとなってきた。このように、細胞分裂しないマクロファージにおいて中心体は炎症応答の制御に関わっていることから、様々な炎症性疾患における新たな創薬ターゲットとして期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
中心体が炎症応答の足場として機能する際に必要となる細胞骨格分子やモータータンパク質を絞り込むことができた。また、これらを阻害することで炎症応答が減少することも明らかとなってきた。初年度でこのような詳細な分子メカニズムを突き止めていることから実験は計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の研究から、中心体を介した炎症制御機構が明らかとなってきた。阻害剤実験で得られた結果を遺伝子改変実験などで追試するとともに、病態モデルでの検討にも着手していく。
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Causes of Carryover |
試薬購入時期がキャンペーン期間と重なったことにより、わずかであるが消耗品を安価で購入することができた。次年度に持ち越した分は消耗品費として使用する計画である。
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[Journal Article] Caspase-4 has a role in cell division in epithelial cells through actin depolymerization2024
Author(s)
Sumida K, Doi T, Obayashi K, Chiba Y, Nagasaka S, Ogino N, Miyagawa K, Baba R, Morimoto H, Hara H, Terabayashi T, Ishizaki T, Harada M, Endo M
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Journal Title
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: 695
Pages: 149394
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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