2023 Fiscal Year Research-status Report
Two Dimensions of Physiological and Pathological Activities of Synuclein Amyloid Fibrils
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23K18255
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
望月 秀樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90230044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 渓太 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (20815500)
AGUIRRE・MARTINEZ CESAR 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任研究員(常勤) (20865597)
池中 建介 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70774058)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | αシヌクレイン / 蛋白質凝集 / 機能的アミロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はHANABIを用いて、パーキンソン病(PD)に関連するαシヌクレイン(αSyn)フィブリル構造の多型が生まれる要因について調べた。その中で、αSynがCaや脂質などの周辺環境を感知して、C末端とNAC領域が極性相互作用して部分的フォールディングすることが、ロッド型という特異的なアミロイド線維形成を促進する鍵であることを証明した。このC末NAC結合のダイナミクスを細胞内でモニターし、どのような環境変化を感知して、αSynアミロイド線維形成が起こるのか探索した。残念ながら、αSynのC末NAC結合のモニタリングを分子内FRET変異体を用いて解析したが、分子内結合によるFRET変化は観察することができなかった。その中で、実は我々が観察していた、C末とNAC結合というものが、NMR解析上の誤りであったことが判明したので、再度NMR解析を行っている。部分フォールディングは、C末の分子内で起こっていることを証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初のC末NAC結合ではなかったものの、C末の分子内結合はしっかりと明らかにできた。これにより細胞内のIn vivoでの構造変換にも進んでいく。
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Strategy for Future Research Activity |
蛋白質溶液においてαSynがカルシウムなどの周辺環境変化を感知して部分フォールディング状態を作る精緻な機構を見出した。この反応が引き金となってβシート構造の獲得、線維化という一連の自己集簇過程に入る。本研究では、今後も、このαSynの感知機能と自己集簇能がもつ生理的意義について解析を進める。特に、アミロイド線維の生理的機能の一例として、「リソソーム膜破綻に対するαSyn構造変化と自己集簇による防御機構」について明らかにする。本研究では、リソソーム膜破綻に伴うどのような環境変化をαSynが感知しているのか、実際に我々がin vitroで発見した構造変化が細胞内でも生理的に重要なのか、そして作られるアミロイド線維がロッド線維(PD関連線維)なのかを検証する。さらに、バリアとしての機能を終えたαSyn線維に対する細胞応答について、特にαSyn線維自体が受ける修飾変化の視点から探索していく。
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Causes of Carryover |
延長:2024年3月15日 NMR解析には、使用する各部署で制限があり、昨年度に全て施行ができなかった。継続して同様の研究をできるだけ早く完遂する。
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Research Products
(2 results)