2023 Fiscal Year Research-status Report
Creation of predictive biomarkers by comprehensive analysis of vernix caseosa for prevention of neonatal skin problems.
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23K18393
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
樋口 幸 (石川幸) 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (10567209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 博文 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 主任研究員 (70443546)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 胎脂 / 新生児 / 皮膚バリア機能 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、網羅的メタボローム解析により胎脂の構成成分を詳細に分析し、新生児の皮膚状態への影響について検討すること、さらに新生児の皮膚障害を予測するバイオマーカーの探索を行うことである。 2023年度は、まず胎脂の構成成分のメタボローム解析を行うために、質量分析計(GC/MS/MS)を用いて、脂質およびタンパク質について網羅的に分析する方法を確立した。次に、新生児を対象とした調査に関する研究計画について倫理委員会の承認を受けた後、調査を開始している。現在、対象のリクルートならびに胎脂の採取、新生児の皮膚所見の観察、皮膚バリア機能および皮膚内部の炎症反応について測定している。 今後、予定対象者数に達するまで調査を継続する。その後①胎脂の網羅的メタボローム解析、②新生児の皮膚所見の観察、皮膚バリア機能および皮膚内部の炎症反応の評価について結果を統合し、③皮膚障害バイオマーカーの推定について検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023~2024年度全体の研究計画では、正常経過をたどる新生児60名を対象としている。 調査対象者のリクルートは予定より少し遅れての開始となったが、調査施設の分娩予定数から換算すると、おおよそ当初予定した8月までには調査終了する予定である。また、胎脂のメタボローム解析および皮膚内部の炎症炎症性サイトカインの測定方法についても確立したため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度に開始している調査を予定対象数に達するまで継続して実施する。8月頃までには予定対象者数に達する見込みであるため、その後速やかに胎脂の構成成分と新生児の皮膚バリア機能と皮膚組織に与える影響について分析し、新生児の皮膚障害を予測あるいは予防のためのバイオマーカーの探索を行う。
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Causes of Carryover |
前年度は胎脂の網羅的解析の方法や皮膚内部の炎症反応の分析方法の確立に使用する物品に予算を使用した。新生児を対象とした臨床調査については、リクルート開始が遅れたため、人件費・謝金や交通費、試薬等の物品購入などは次年度に使用する予定である。 調査対象数や分析サンプルについては、当初の予定と変更はないため前年度未使用分は次年度に繰り越して使用する予定である。
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