2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K18414
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 亜希子 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (80800979)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 視床下部 / 神経活動 / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
Fos-TRAP2マウスとRosa-ZsGreenマウス(いずれもJackson Laborartoryより導入済)を交配させたTRAP2-ZsGreenマウスを作製し、神経活動を明らかにしたいタイミングで4-ヒドロキシタモキシフェン(4-OHT)を投与すると、一定時間枠内の神経活動をcFos発現に伴う緑色蛍光シグナルとして捉えることができる。この方法を用いて睡眠負荷による脳内の神経活動変化を網羅的に解析し、原著論文として発表した(Urushihata et al Front Neurosci 2023)。なお、睡眠負荷は、gentle handling法とsleep fragmentation chamber (Lafayette Instrument, USA) を用いた機械的な方法の2つの方法を用いて実施した。特に、sleep fragmentation chamberを用いた手法で睡眠制限を行う際、ワイヤレスEEG/EMGシステムを用いることで睡眠解析も同時に行い、睡眠負荷の程度を明らかにすることができた。このTRAP2-ZsGreenマウスを用いて、若齢マウスと老齢マウス、または老齢食餌制限マウスと老齢自由摂餌マウスに4O-HTを投与し、脳検体を採取した。そして群間における神経活動量変化を網羅的に解析した。これらの解析結果から、視床下部の詳細な領域における加齢及び食餌制限における神経活動変化を明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデルマウスの作製と脳検体の採取は順調に進み、解析データを得ることができた。そのため、おおむね順調に研究が進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに同定された視床下部に含まれる神経群について、その神経活動をDesigner Receptors Exclusively Activated by Designer Drugs (DREADD)法やオプトジェネティクス法により操作し、生理学的機能(睡眠構造、代謝能、身体活動量、など)を解析する。
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Causes of Carryover |
当初計画より経費の使用が節約できたため。
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