2023 Fiscal Year Research-status Report
プロテアソームによる異常タンパク質分解を活性化して健康寿命を伸ばす
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23K18418
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
甲斐田 大輔 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (60415122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東田 千尋 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (10272931)
飯島 香奈絵 (安藤香奈絵) 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (40632500)
伊野部 智由 富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (50568855)
石神 健 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (70292787)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
老化関連疾患を抑制する可能性のある化合物Aの作用機序の解明と得られた知見を活用した老化関連疾患治療薬の開発を目的として研究を行なった。当初の計画では、化合物Aはプロテアソームを活性化する化合物として研究を行う予定であった。そこで、化合物Aの誘導体を複数合成し、化合物Aの細胞毒性を指標として構造活性相関研究を行なったところ、化合物中の活性に必要な官能基を特定できた。さらに、活性を維持したまま化合物Aを磁気ビーズに固定化し、細胞抽出液と混ぜることで化合物A結合タンパク質を単離した。予想と異なり、化合物A結合タンパク質としてプロテアソーム関連因子は単離されなかった。そこで、他のタンパク質との結合を解析したところ、新たな結合タンパク質Bが単離された。現在は、そのタンパク質の阻害剤Cと化合物Aの効果を比較するなどし、そのタンパク質が実際に老化関連疾患の抑制に関わるかどうかを検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の想定とは異なり、プロテアソームの活性化と老化関連疾患の抑制には関係が見られなかった。しかしながら、新たな化合物Aの標的タンパク質Bの同定とその機能解析が進んでいることから、全体として見れば想定通りのスピードで研究が進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、標的タンパク質Bの機能を阻害した際に見られると予想される表現型の観察や、タンパク質Bの阻害剤C処理による老化関連疾患の抑制が見られるかなどを行なっていく予定である。今年度中には、化合物Aが老化関連疾患を抑制するメカニズムの全体像を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は少額の端数であり、次年度の予算と合わせて使用することによりより効率的な執行ができると考えたため。次年度の予算と合わせて、主に消耗品費に使用する予定である。
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