2023 Fiscal Year Research-status Report
Sparsity-Based Autonomous Adaptability in Circuit and Systems Utilizing Compressed Sensing
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23K18463
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
兼本 大輔 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90603332)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 圧縮センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
信号取得から無線送信までを担うワイヤレスセンサノードは,バッテリーやエナジーハーベスターなど限られた電力源を利用し動作することが想定される.つまり,センサーノードに搭載する回路の省電力化が重要になる.そこで,信号を圧縮しながら取得することで,センサノードに搭載する回路で扱う情報量を削減し,回路の省電力化を可能にする圧縮センシングに注目が集まっている. 圧縮センシングでは,信号のスパース性を活用することで,圧縮信号から圧縮前の信号を復元する処理を行う.さらに本研究では,「信号のスパース性はセンシング対象信号の特徴に深く関連する」ことに着目し,対象信号に適切なセンシング処理が行える新しい圧縮センシング回路システムの創造に挑戦する. 一年目は,センシング対象信号を基に生成した基底を活用する新たな圧縮センシング回路システムに関する研究を実施した.その結果,センシング対象の信号に適した回路特性が採用可能になるため,回路雑音の影響を抑えつつ,回路システムの省電力化が実現できることが分かった.本研究で得られた成果の一部は,IEEE国際会議であるISCAS2024の会議論文集(査読付き)に掲載が決まっており,現在は発表準備を進めている.二年目は,一年目に得られた研究成果を基に,提案する圧縮センシング回路システムの実装・検証を行う.そして,得られた結果から提案手法の有効性を検討し,学会等で広く公表する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,新しい圧縮センシング回路システムを提案することができた.成果の一部は査読付きIEEE国際会議論文として掲載が決定している.進捗状況を考慮すると,おおむね順調に研究が進んでいると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
一年目の研究成果を基に,回路システムの実装および動作検証を行う.成果は学会等で報告する予定である.
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Causes of Carryover |
為替や物価上昇の影響を受け,出張に必要な費用が高騰している.そこで,測定環境を工夫することで機器の新規購入を回避し,翌年の出張費増加分に充てることにした.
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