2023 Fiscal Year Research-status Report
STEAM人材の育成に向けた没入型タンジブル海洋エネルギー学習システムの開発
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23K18889
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Research Institution | Nagasaki Junshin Catholic University |
Principal Investigator |
田代 穂香 長崎純心大学, 人文学部, 助教 (30983233)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | STEAM教育 / TUI / 海洋エネルギー学習 / Maker Education |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度,本科研プロジェクトに関する学会での発表を教育システム情報学会において1件行った.「海の生態について学ぶ海洋VR教材の開発」と題して発表した.海洋教育では,海洋環境の保全および持続可能な開発と利用を可能にする人材の育成が目指されている.本研究では,長崎県の海底地形の 3 次元点群データをもとに VR 空間内に海底を再現することで,海の生態について学ぶ海洋 VR 教材を開発した.さらに,大学生を対象としたアンケート調査を実施し,本教材が海洋教育を学ぶ上で有用である可能性について検討した.その結果,本教材が「海に親しむ」,「海を知る」教材として有用である可能性が示された. また,本科研プロジェクトでは海洋VR環境において,「作ることで学ぶ(Maker Education)」をキーワードとし,STEAM教育での利用について着目している.2023年度はSTEAM教育に関連する研究事例の蓄積のため,複数の学会にて筆頭著者として学会発表・研究会発表を行った.発表学会と発表題目は,日本科学教育学会年会「プログラミング講座における物理現象を題材とした遊び場創りの実践」,日本教育工学会全国大会「全天球型発電所探索アプリを用いた STEAM 教育の実践」,「プログラミング講座を通したSTEAM教育の実践における教科との接続に関する一検討」,日本教育メディア学会「AR技術を活用したWeb会議システムとHMDの遠隔コミュニケーション」であった. 以上の学会に参加し,有識者との情報交換によって得られたSTEAM教育およびMaker Educationに関する知見をもとに,本科研プロジェクトにおける開発指針についてまとめている段階である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海洋VR環境の開発を外部業者に発注する計画であったが,スケジュールの関係で業者との打ち合わせの実施が当初予定より数ヶ月遅れてしまい,2023年度の予算の使用額に変更があったため.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の計画として,まず5月中に外部業者との打ち合わせを実施し,海洋VR教材の発注を確定させる予定である.また,7月の国際学会「EDULEARN」にて本科研のコンテンツについて筆頭著者として発表予定であり,採録が決定している.また,9月の日本科学教育学会年会および日本教育工学会全国大会においてSTEAM教育に関する発表を実施予定である.11月ごろには発注した海洋VR教材を納品し,これを用いた実践を行い,有用性について評価する.以上を年度内に完了し,研究会や学会にて本科研の成果を報告する予定である.
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Causes of Carryover |
2023年度では,コンテンツを開発するにあたり業者への委託経費として予算を配分していたが,打ち合わせのスケジュールが変更になったことにより発注に遅れが生じた.また,国外への出張費として旅費を配分していたが,参加する学会が2024年開催のものとなったため,2023年度では使用するに至らなかった.
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