2023 Fiscal Year Research-status Report
Developing and Assessing 'Attitudes to Devise and Create Technology' in Technological Literacy Education
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23K18919
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
尾崎 誠 湘南工科大学, 工学部, 准教授 (00974916)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 態度 / 学習評価 / 技術科 / 社会の発展と技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
「技術を工夫し創造する態度」として生徒のどのような状況を把握すればよいのかを明らかにするために,研究計画に沿い附属中学校3校と公立中学校1校を訪問し,「技術による問題の解決(特に問題発見と設計・計画の場面)」と「社会の発展とエネルギー変換の技術」の授業を参観し,生徒の発言や記述データを収集した。また,公立中学校1校における「技術による問題の解決(特に解決結果の評価)」,「社会の発展と材料と加工の技術」,「社会の発展とエネルギー変換の技術」の授業を研究協力者と共に参観し,生徒の発言や記述データ,及び授業者の発言等のデータを収集した。 収集したデータの分析や,授業者との協議を通して,次のことが整理された。(1)「技術を工夫し創造する態度」は「技術による問題の解決」の経験と結びつけて表出されたほうが,状況をより把握しやすくなる。(2)態度の評価においては,問題解決の難易度を参考にして,学年階梯に応じた評価規準を設定するとよいことがわかった。今年度の実践では,生徒への発問として,1学年では「あなたはこれから,~を目指して技術をいつ,どのように活用していきたいですか」,2学年では「あなたはこれから~を目指して技術をいつ,どのように活用していきたいですか,またはどのような技術を活用・改良して,どのような問題を解決していきたいですか」,3学年では「あなたはこれから~を目指して技術をいつ,どのように活用していきたいですか,また,どのような技術を改良したり,開発したりして,どのような問題を解決してみたいですか」とするのがよいことがわかった。(3)どの学年においても,(2)の発問に続けて「あなたの意思や決意と,そう思った理由を書きましょう」と発問するのがよいことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で予定していた授業見学については,予定以上に訪問することができた。また「社会の発展と技術」の授業については,予定以上に実施することができ,データを多く集めることができた。しかし,データの整理や分析が予定よりも遅れており,全体としては順調と判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度(2年目)は,研究計画の通り,令和5年度(1年目)に収集したデータに基づいた評価規準・判定の目安の設定と,それに基づいた授業実践の依頼・見学・データ収集と分析に取り組む。また,1年目の研究で,「社会の発展と技術」の授業だけを検討しても「技術を工夫し創造する態度」の成長が見られないことが分かったため,「技術による問題の解決」の授業についても内容や指導法を検討しておくことが必要である。そのため,2年目は「技術による問題の解決」と「社会の発展と技術」の授業内容を連続的に捉えて検討し,授業実践者へ依頼するよう研究計画を修正する。
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Causes of Carryover |
授業見学した学校の多くが県内の中学校だったため旅費の支出額が少なかったことと,令和6年3月に実施した授業見学の際の旅費(研究協力者の分)が次年度に計上されることになっているため,次年度使用額が生じている。そのため,使用計画については概ね計画通りに執行されていると判断できる。
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