2023 Fiscal Year Research-status Report
音楽づくり活動の特質に応じたプログラミング的思考を促すアプリケーションの開発
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23K18946
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Research Institution | Morioka College |
Principal Investigator |
長山 弘 盛岡大学, 文学部, 助教 (90983479)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 小学校音楽科 / プログラミング教育 / プログラミング的思考 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は,〈プログラミング的思考〉の評価方法に関わる先行研究の検討と,それを踏まえた既存の教材の改良を試みた。 先行研究では,〈プログラミング的思考〉の評価に関わって,〈プログラミング的思考〉の定義や,定義に含まれる概念に着目した,Webやワークシートによるテストの実施事例などがみられた。それらを検討すると,〈プログラミング的思考〉の評価方法は様々であるが,着目する観点を設定し分析していること,そして,それらの観点には共通した事項が見られることが指摘できた。この結果を踏まえて,申請者が開発した教材《テクミュ》で,どのように〈プログラミング的思考〉を評価するかについて検討した。そして,改良案として,児童が繰り出す命令を都度記録・保存し,振り返ることができる機能をもたせることを示した。それにより,児童の〈プログラミング的思考〉を促すことに加え,教員による児童の〈プログラミング的思考〉の評価が期待できる。これら研究の成果は,『盛岡大学児童教育学会研究集録』にて公開した。そして申請者は,既存の教材《テクミュ》をSvelteで再設計し,MongoDBと組み合わせることによって,操作履歴をリアルタイムに保存する機能を実現する方針を採った。その具体は「日本音楽教育学会第54回大会」において発表した。 令和6年度は,試作した教材に小学校段階で活用できるインターフェイスをもたせること,そして,小学校現場での授業実践を通して児童の〈プログラミング的思考〉の変容を検討することができる教材になったかどうかを検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教材開発は1年目に完了させる予定であったが,試作に終わった。 その理由として,Webブラウザ上での発音処理について記した直近の書籍等が見当たらず,調査に想定よりも多くの時間を要したことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,昨年度得た知見を踏まえ,本研究の目的である教材の改良を目指す。 改良した教材は,大学生を対象にしたプレ実践を通して改善点を検討したり,小学校現場における授業実践を行い,その結果を踏まえて検証したりする。
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Causes of Carryover |
Webアプリケーション開発にあたって,開発・運用サーバーの運用費の計上を予定していたが,予定よりも少ない金額で運用ができたため,次年度使用額が生じた。 次年度(2024年)は,Webアプリケーション開発に求められる機器(プロジェクタなどの物品)を揃え開発に相応しい環境を整えることと,小学校現場で授業実践をするための旅費を計上する予定である。
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