2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of Triple Heat Flux Method for Robust Wearable Core Body Temperature Measurement
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23K19094
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋本 優生 東京工業大学, 工学院, 助教 (40978623)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 深部体温 / ウェアラブルセンサ / 熱流束 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,まず,プロトタイプ設計に向けた課題の洗い出しとして,有限要素法を用いた熱流体解析により,センサ構造,センサのサイズや各センサの配置方法が深部体温推定に与える影響を分析した.その結果,従来の断熱材と温度センサで構成された計測プローブでは,外気温や周囲の気流が変化した際に数℃オーダーの実用上問題となる大きな計測誤差が発生することが確認された.上記の主な要因に関しては,解析結果の詳細な分析により,皮膚から計測プローブの周囲の空気へ移動する熱が,外気温や周囲の気流の変化により変動することであることを確認した.当該誤差要因は,活動中の深部体温計測においては致命的な誤差となりうるため,次に,当該誤差に関する対策の検討を行った.対策方法として,従来の計測プローブの周囲を熱伝導率の高い材料で多く構造を考案した.数値解析の結果,外気温や周囲の気流変化の影響を大幅に低減することができることを確認した.次に当該構造の効果を実験的に確認するため,当該構造を有した計測プローブのプロトタイプの試作および生体を模擬した実験系での検証を行った.当該実験により,数値解析結果と同様に,気温や気流変化にロバストに深部体温を推定できることを確認した.次年度は,本年度の成果に関する対外発表,および,本年度の結果を踏まえ,人体計測用のプロトタイプを試作し,少人数での臨床実験により,当該手法の有効性の検証を進めていくことを計画している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では,本年度は,数値解析によりデバイス設計上の課題を洗い出すまでとしていたが,課題に対する対策やプロトタイプを用いた生体を模擬した実験等,次年度に計画の一部に関しても取り組むことができたため,当初の計画以上に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,本年度の成果に関する対外発表,および,本年度の結果を踏まえ,人体計測用のプロトタイプを試作し,少人数での臨床実験により,当該手法の有効性の検証を進めていくことを計画している.
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Causes of Carryover |
【次年度使用額が生じた理由】実験データの整理として学生の実験補助費を計上していたが,当初の計画よりも実験回数が少なかったため.RA費の一部が次年度使用額として生じた. 【使用計画】次年度計画している実験データの整理として学生の実験補助費に計上予定である.
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