2023 Fiscal Year Research-status Report
乗り捨て可能なカーシェアリング利用時の配車待ち時間はどの程度まで許容されるのか?
Project/Area Number |
23K19143
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西垣 友貴 京都大学, 工学研究科, 助教 (70982726)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | カーシェアリング / 配車待ち時間 / SP調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
乗り捨て可能なカーシェアリングは共有する車両の台数によって配車にかかる時間が大幅に変化することが見込まれる。共有する車両の台数を増やすことで配車の待ち時間を短縮できるが、運営コストが高くなり持続可能な運営が困難になる。一方で、例え他の交通手段よりも所要時間が短くとも、極端に長い待ち時間は許容されにくいと考えられる。そこで、研究初年度はアンケート調査を実施して、交通手段選択に対する待ち時間の影響を調査した。配車待ち時間や利用料金、代替手段としての自動車の所要時間が異なる複数のシナリオを設定し、交通手段を選択してもらった結果についてNested Logitモデルを用いた分析を行った。その分析結果や結果に基づく考察についてまとめた論文を執筆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたアンケート調査については完了しており、結果の分析も概ね完了している。概ね当初計画で想定した通りに研究が進捗しているため、(2)概ね順調に進捗していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究初年度は上記の通り概ね順調に進捗しているため、研究二年目は当初の計画通りに実施予定である。初年度で待ち時間の影響について調査を行ったが、カーシェアリングに限らず、公共交通の待ち時間は変動する可能性がある。すなわち、想定していた許容できる待ち時間を超える待ち時間を受け入れざるを得ない状況が起こり得る。このような状況が頻発し、待ち時間の信頼性が低下した場合は交通手段選択に大きな影響を与え得ると考えられる。待ち時間が想定より長くなるというケースの発生確率が高くなれば、積極的な利用は望めない。そこで、SP調査を用いて、待ち時間が長くなるというケースの発生確率がどの程度であれば、カーシェアリングの利用が継続されるのかを調査する。
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