2023 Fiscal Year Research-status Report
オルガネラ融合後の経過時間を可視化する人工蛍光タイマーの創出
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23K19250
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
足立 惇弥 九州大学, 理学研究院, 助教 (20982581)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 蛍光イメージング / タグタンパク質 / 蛍光プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
時間経過を可視化する目標に向け必要となるタグタンパク質、蛍光部位、蛍光プローブの設計について検討を進めた。タグタンパク質に関しては、野生型からシステイン変異を1か所に導入したプラスミドを作製し、最終的に1種類の変異体をタンパク質として単離することに成功した。このタンパク質は還元剤存在下では野生型と同様のラベル化が可能だが、還元剤非存在下では恐らくタンパク質内ジスルフィド結合の影響でリガンドとの結合が遅くなることが分かった。蛍光部位に関しては、既報の色素を基本骨格とし、側鎖に生体適合性を高める工夫を施すことで、バッファー中で期待通りの蛍光特性を示すことが確かめられた。一方で、プローブに導入するために必要となる非対称型の合成法確立に苦慮しており、本研究用の蛍光プローブの合成には至っていないが、細胞内の非特異的局在を防ぐ設計について新たな知見が得られつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
タグタンパク質と合成蛍光プローブの双方の観点で、新たなイメージングシステムを開発するための数々の知見が溜まりつつあるが、本研究目的達成に向けたアプローチを開始するまでに至っておらず、進捗としてはやや遅れが認められる。
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Strategy for Future Research Activity |
システイン変異を導入したタンパク質の扱いの難しさと分子の合成に苦慮している点を考慮し、タグタンパク質として野生型を用いる新しいシステムへと系を再設計した。既に得られている知見を基に、蛍光プローブの合成に注力することで、引き続き本研究の目的実証を目指していく。
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Causes of Carryover |
研究遂行に必要な物品を購入していたが、一部の取寄せ品の納品が遅れたため次年度使用額として未使用額が生じた。
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Research Products
(8 results)