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2023 Fiscal Year Research-status Report

遺伝子変異数及び癌関連遺伝子発現量による原発性肺癌の層別化方法の開発

Research Project

Project/Area Number 23K19520
Research InstitutionKindai University

Principal Investigator

伊藤 正興  近畿大学, 医学部, 講師 (80526236)

Project Period (FY) 2023-08-31 – 2025-03-31
Keywords原発性肺癌 / 遺伝子変異
Outline of Annual Research Achievements

本研究は癌進展に関わる特定の遺伝子異常や細胞内シグナル伝達など、現時点では発現意義が不明である非治療対象遺伝子変異やシグナル伝達の強度による肺癌の細かな予後予測モデルの確立を目指した研究である。現時点で早期がんを中心に切除標本を用いて全ゲノム解析を行いつつ、結果の解析も同時に行っている段階である。主な対象を肺癌の代表的な組織型である腺癌と扁平上皮癌として研究を行っている。肺腺癌についてはEGFRやTP53などの腺癌で発現頻度の高い癌関連遺伝子を有する症例でみられる全ゲノム解析の結果は、従来から報告されているものと同等の内容が確認できており、現時点では正しい実験結果が得られている状況である。扁平上皮癌については腺癌との比較でTP53の変異や遺伝子の欠損の頻度が高く、これらの特徴が扁平上皮癌を特徴づける可能性が示唆された。腺癌についてはまだ従来の分類方法よりも有用な分類方法は見いだせていないが、まだ症例集積を続けている段階であり今後は腺癌をより細分化する遺伝子学的な特徴を見つけ出せる可能性はある。今後は現時点での扁平上皮癌に関する結果の妥当性の検証と、腺癌については更なるデータ集積を行う予定である。また今後は遺伝子異常のみでなく、シグナル伝達についてもデータを取得・解析していく予定である。得られた研究結果については国際学会で発表できる程度のものとなっており、2024年9月に世界肺癌学会で発表予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

網羅的解析データは得られており、データの信頼性も既報と照らし合わせて矛盾はない。このままデータ集積の継続とデータ解析を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後はさらなるデータ集積を行ったうえで、解析を行う予定である。実験の質・費用の問題から実験結果の妥当性を他の独立した症例集団で検討することは困難であるため、細胞株を用いた妥当性の検討を計画している。

Causes of Carryover

研究初年度であり、まだ症例集積に時間を要した事が主な理由となる。次年度は解析がさらに進むため試薬の購入や発表に伴う経費がさらに必要になると予測される。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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