2023 Fiscal Year Research-status Report
妊娠期からの睡眠特徴および随伴症状が産後うつ状態の経時的変化に与える影響
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23K19855
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
出塚 望 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (20983232)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 妊産婦 / 睡眠 / 産後うつ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、妊娠期から産後1か月までの睡眠特徴や妊娠に関連した随伴症状が、産後うつ状態の経時的変化に与える影響を明らかにすることである。 2023年度は、周産期におけるうつ状態の変化において、妊娠各期のどのような睡眠の特徴が関連しているかを明らかにすることを目的に文献検討を行った。国内では周産期の睡眠とうつ状態の関連について報告をした研究が無く、主に国外の文献に関して検討を行った。 睡眠とうつ状態の変化の関連を検証した文献のほとんどは調査時期に妊娠後期を含んでいたが、週数は文献によって様々であった。文献より、妊娠初期の睡眠効率の低さが妊娠中期および後期における抑うつ状態の持続に関連していることや、妊娠後期の睡眠時間の短さが産後の抑うつ症状が強い状態で経過することを予測していることなどが明らかになった。文献検討の結果に関しては、今年度の学術集会にて演題応募を予定している。文献検討の結果をもとに、妊娠期および産褥期における睡眠に関する調査内容について再検討している。 また、2023年度は研究対象施設との調整をすすめ、対象者のリクルートを進める予定であった。研究協力施設の調整に至らず、研究実施計画を見直している。計画当初は質問紙調査に基づく量的研究を予定していたが、妊娠期における睡眠に関する困難の経験や、より良い睡眠を確保するための方法など、妊婦がどのような経験を有しているか、質的研究方法による研究計画を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究課題を達成するにあたり、前段階として予備的研究の必要となり、実施計画を再検討しているため。また、研究対象施設の選定に時間を要しており、調整が難しい状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
予備的研究の計画及び実施を進めることにより、研究計画当初予定していた方法の妥当性やデータ収集方法、内容などについて見直す。そのうえで、調査対象施設との調整を進めていく。
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Causes of Carryover |
本調査の開始が遅れているため、調査に伴う物品や研究対象者への謝礼等の購入に至らず、次年度使用額が生じた。2024年度は、調査の際に必要となる物品の購入および学術集会発表、学術論文の投稿に助成金の残額を使用予定である。
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