2023 Fiscal Year Research-status Report
高活性脂質代謝改善ペプチドの小腸における機能と構造特性の解明
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23K19893
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂野 新太 九州大学, 五感応用デバイス研究開発センター, 助教 (30980841)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | PPARα / 細胞内コレステロール / ジペプチド / Alpha_fold2 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに発見された動物実験で有効な食品タンパク質由来ペプチドのCHOL代謝改善ペプチドは、発見順に、IIAEK (乳)、HIRL (乳)、VAWWMY (大豆)、GEQQQPGM (米)、VHVV(大豆)、FP (牛心臓)、VSEE (卵)、VFVRN (ヒヨコマメ)、RPR (サケ) のわずか9種類であり、受容体や標的分子が明らかになったのは、申請者らが見出したFPとIIAEKのみである。なかでもFPは、本申請研究のPOC (proof of concept) である、小腸でのCHOL輸送体であるABCA1発現の低下を介したCHOL吸収抑制作用を細胞・動物実験の両方で示した(Sci.Rep. 9, 19416 (2019) )。 本研究の目的では、「申請者らの見出した小腸で作用するCHOL低減ペプチドを基盤として、小腸におけるABCA1発現調節メカニズムの解明と、動物・ヒトレベルで効果を発揮する“真の高活性ペプチド”を解明すること」である。Alpha_fold2を用いたペプチドとPPARαのin silicoドッキングシミュレーション解析法によって、百数十種類のジペプチドにおいて、PPARαと高い結合親和性を示すことが明らかになっている。その中から、食品タンパク質から生成される(ペプチドカッターシュミレーション)、ジペプチドに候補を絞り、候補となりうるジペプチド(投稿準備中)は選定た。そして、細胞レベルで候補ペプチドがコレステロール蓄積を改善するのを実証するまでには至っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究の進展に伴い、当初予想し得なかった新たな知見(肝臓PPARαを介したジペプチドによるコレステロール蓄積作用)が得られたことから、その知見を使用し十分な研究成果を得るために、当初の研究計画を変更する必要が生じたことにより、その調整に予想外の日数を要したため年度内に完了することが困難となった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、投稿準備中の論文を取り急ぎ投稿完了後、ドッキングシミュレーションで得られたジペプチドが小腸において期待される結果を得られるかを実証していく。
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Causes of Carryover |
昨年度実施できなかった実験等に使用する。また、学会等で旅費としても使用する。
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