2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of innovative motor illusion system to promote recovery of motor function in paralyzed upper limb of stroke patients
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23K19907
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
中川 幸太郎 京都橘大学, 健康科学部, 研究員 (40980173)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 脳卒中 / リハビリテーション / 麻痺手 / 運動機能回復 / 運動錯覚 / 視覚 / 体性感覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,視覚と体性感覚を用いた新しい運動錯覚システムを開発し,それを用いたトレーニングが脳卒中患者の上肢機能回復に及ぼす効果を明らかにすることである.本年度は視覚で誘発される運動錯覚,体性感覚で誘発される運動錯覚,視覚・体性感覚の同時付与で誘発される運動錯覚のシステムを開発し,健常若年者を対象として予備的実験を実施した.視覚誘導性運動錯覚では,一側手の上に設置したディスプレイ内で対側手の運動を反転させた動画を観察させる条件とした.体性感覚誘導性運動錯覚は,約100Hz程度の振動刺激を手指に付与する条件とした.視覚・体性感覚誘導性運動錯覚は,両者の刺激を同時に付与する条件とした.健常若年者を対象とした予備的実験では,どの条件においても運動錯覚の誘発が確認され,視覚と体性感覚を用いた運動錯覚システムを構築することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,本年度は,視覚と体性感覚を同時付与する運動錯覚システムを開発した.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,本年度に開発した視覚と体性感覚を同時付与する運動錯覚システムを用いたトレーニングが脳卒中患者の麻痺手運動機能に及ぼす効果を検証する予定である.
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Causes of Carryover |
本年度は運動錯覚システムの開発に時間を要したため,予備的実験として効果を検証するための環境構築までは至らなかった.そのため,効果検証等で使用する物品の購入が間に合わず,次年度使用額が生じることとなった.効果検証のための環境構築は次年度に速やかに取り掛かり,次年度使用額を執行する予定である.
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