2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Cryptographic Schemes with Probabilistically Decryptable Encryption Scheme
Project/Area Number |
23K19952
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 大成 筑波大学, システム情報系, 助教 (50975612)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 情報セキュリティ / 暗号 |
Outline of Annual Research Achievements |
復号が確率的に制御可能であるという,先行研究の存在しない全く新しい暗号方式の“Oblivious Encryption (OE)”の開発を行った.暗号化されたメッセージが事前に合意された確率で確かに復号が可能となるか,暗号化を行う側の不正防止に対して重点的な検討を進めた.具体的には,復号する側で暗号文に不正がないか,検証を可能とするための対策方法の検討を行った.成果を国内会議の暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS2024)にて発表した. 研究期間全体を通して,まずSecret Sharing(SS)とOblivious Transfer(OT)を基に,暗号化したメッセージを確率的に送信する方法を検証した.次に,暗号化されたメッセージが正当に作成されたものであるか,復号者側で検証可能とするため,SSにはVerifiable Secret Sharing(VSS)を,OTにはCommitted Oblivious Transfer(COT)の採用し,暗号文の正当性を検証可能にする仕組みを検討した.これらの手法の組み合わせによって,暗号文の正当性を検証可能にする予定であったが,暗号文の復号が困難となることが分かった.代替案として,検証可能性を実現する手法を,VSSから多項式へのコミットメントに変更することを検討した.多項式へのコミットメントを行うことで,検証可能性を実現しつつ,復号を可能にする手法の検証を進めた.
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