2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K19976
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白木 隆太 京都大学, 情報学研究科, 助教 (20969216)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | フォトニックネットワーク / 波長分割多重 / 光パス割当問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
光ファイバ通信技術は,現代の情報通信社会の礎である.スマートフォン等の無線端末であっても,基地局間の通信には光ファイバが用いられている.通信需要の増大に対応するために,この光ファイバ通信網の大容量化が喫緊の課題となっている.本研究課題では,数理最適化により波長分割多重システムの最大利用効率を実現する方法論獲得を目標とする. 2023年度は,小課題(1) 数理最適化のための定式化に取り組み,波長分割多重の高密度化による「容量」と「信号品質」のトレードオフを考慮したネットワーク制御法を実現した.波長分割多重の高密度化により,信号の経路制御の際の非理想的なフィルタ特性に由来するスペクトル狭窄という信号劣化を引き起こす.この信号劣化によって信号の伝送可能距離が著しく制限されるため,スペクトル狭窄を考慮しない既存のネットワーク制御方式による波長分割多重の高密度化は困難である.提案方式では,スペクトル狭窄を考慮した光パス設定モデルを提案する.スペクトル狭窄の発生が,方路制御装置の隣接波長信号の入出力ポートの関係性に依存することに着目し,整数線形計画法として定式化を行った.スペクトル狭窄の発生回数が許容回数以下となるように条件を加え,トラフィックを収容するための必要波長数最小化を目的関数とした.定式化したモデルを解くことでトポロジの形状にかかわらず信号劣化の制御が可能となる.さらに,整数線形計画法が適用困難な大規模通信ネットワークに向けて,発見的手法を開発した.本研究成果を電子情報通信学会フォトニックネットワーク研究会にて発表した.また,同研究会にて,本課題に関連する光ネットワーク制御技術に関して招待講演を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は,研究計画通り小課題(1) 数理最適化のための定式化を実現し,国内学会にて発表した.また,こちらの研究内容を発展させ,学術雑誌論文の投稿に向けて研究活動を進めている.小課題(2) 計算コストの低減に向けた,線形計画問題の新しい定式化手法についても検討を進めている.以上から,本研究課題の進捗状況はおおむね順調といえる.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2023年度において検討した内容をさらに発展させ,学術雑誌論文IEEE/OSA Journal of Optical Communications and Networking に投稿する予定である.本論文では,現在運用されている静的な光ネットワーク運用に加えて,通信需要が生じているときのみ通信を確立する次世代の動的な光ネットワーク運用にも適した手法を考案する.ネットワークが複雑化することで計算コストが増大する問題を考慮して,計算コストを削減する新しいネットワーク制御方式についても検討する.
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Causes of Carryover |
国際学会の投稿計画が変更となった. 研究の過程で,計算資源が不足することが判明したため,2024年度にて計算機資源を追加購入する予定である.
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