2023 Fiscal Year Research-status Report
Detonation Engine Physics Elucidation: International Joint Research on Space Flight Demonstration
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23K20036
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
笠原 次郎 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (60312435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 亜紀子 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70276418)
船木 一幸 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (50311171)
中田 大将 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90571969)
内海 政春 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (60727634)
羽生 宏人 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (60353421)
松岡 健 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40710067)
川崎 央 静岡大学, 工学部, 准教授 (20802242)
江口 光 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (30904552)
伊東山 登 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (50881215)
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Project Period (FY) |
2023-11-17 – 2030-03-31
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Keywords | デトネーションエンジン / 推進工学 / 航空宇宙工学 / 観測ロケット / デトネーション |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 2024年夏・秋打ち上げ観測ロケットS-520-34号機実験用液体推進剤デトネーションエンジンが完成させた。微粒化・気化過程を含む液体推進剤(エタノール-N2O )に対し,フライト条件でのデトネーション伝播に成功した。最大15秒の試験に成功し,理想的な推力を得た。 (2) 液体推進剤デトネーションエンジンのBBM作動特性実験を実施し、フライトとほぼ同じコンポーネントにて、燃焼作動させ、全システムとしての安定作動を確認した。 (3) 観測ロケットS-520-34号機用デトネーションエンジンシステム2(DES2)のPFMが完成した。2024年2月に室蘭工業大学白老試験場にてDES2-PFM単体燃焼試験を実施した。 (4) H3用リテンションスラスタ軌道上実証に向け水素ー酸素RDEで比推力436秒を達成した。 C*性能、振動計計測に関して詳細解析を実施した。 (5) ヘリカル壁の回転デトネーションエンジンにて,デトネーションの回転伝播方向の制御に成功(25回連続再現)した。単一の点火器で2つの回転デトネーションエンジンを5ms以内に同時点火に成功した。 2026年度以降に3回目のJAXA宇宙科学研究所の観測ロケット実験の採択が決定し、国際共同研究の枠組みを米国、欧州、アジアで再構築することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
世界初のエタノール-N2O液体推進剤デトネーションエンジンシステムのフライトモデル(観測ロケットS-520-34号機用)を完成させた点、水素酸素RDEで高Isp(438秒)を達成しH3リテンションスラスタへの適用検討が具体的に行えている点は、世界的に高い評価を得ており、計画以上である。 2026年度以降打ち上げ予定のJAXA宇宙科学研究所の3回目の観測ロケット実験に採択された。これは、当初予定よりも、格段に早いプログラム進捗である。JAXAと通じて、欧州のESA(ヨーロッパ宇宙機関)との協力関係構築にも着手できたので、この点も国際共同研究上、大きな成果であり、計画以上である。
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Strategy for Future Research Activity |
若手研究者の雇用を一層拡大し、また、2024年度から研究設備として、極低温に対応させた、燃焼チャンバーを導入し、拠点として、より一層の充実をはかる。 (1) 動的(Dynamic)な回転デトネーションエンジンの物理解明(名大、Purdue大、ベルリン工科大:実験、慶應大:数値解析):今後も引き続き、「内部空力利用型」「浮遊回転型」「自己圧縮型」の動的(Dynamic)な回転デトネーションエンジンに関して、内部可視化、理論解析モデルの構築を行う。 (2) 液体推進剤のデトネーションエンジン性能の解明(名大、室蘭工大、ベルリン工科大:実験、慶應大:数値解析):高速度の圧力・温度計測手法、高速度カメラと透過系エンジンを駆使した可視化手法、デトネーションエンジンに特化した数値解析手法を適用し、微粒化実験等を通して、引き続き詳細解明を実施する。 (3) 観測ロケットS-520-34号機を用いた宇宙弾道飛行実証(名大、室蘭工大:実験、慶應大:数値解析、JAXA/ISAS:システム検討):2024年度の夏に観測ロケットS-520-34号機を用いた実験によって、デトネーションエンジンをキックモータ、イプシロンの上段Post Boost Stage (PBS)等として、用いることができることを宇宙実証を達成する。 (4) 地球周回軌道上でのフライト実証(名大,室蘭工大:実験,慶應大:数値解析,JAXA:システム検討):イプシロンの上段Post Boost Stage (PBS)及びH-3ロケットReaction Control System (RCS)、リテンションスラスタとして、軌道上実証する。さらに、3回目の観測ロケット実験が採択されたので、長秒作動・軽量の回転デトネーションエンジンを研究し、軌道上実証に貢献する。
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Causes of Carryover |
JAXA宇宙科学研究所の2026年度以降観測ロケット実験に採択されたため、国際的な研究体制を再構築し、実験内容を再検討する必要が生じたため次年度使用額が生じた。また、若手研究者の本格的な雇用を2024年度に開始するため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(47 results)
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[Journal Article] Bipropellant Cylindrical Rotating Detonation Engine with C2H5OH-N2O for Sounding Rocket Space Flight2024
Author(s)
K. Ishihara, T. Sato, T. Kimura, K. Nakajima, K. Nakata, N. Itouyama, A. Kawasaki, K. Matsuoka, K. Matsuyama, J. Kasahara, H. Eguchi, D. Nakata, M. Uchiumi, A. Matsuo, I. Funaki
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Journal Title
Journal of Spacecraft and Rocket
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed
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[Presentation] Overview for the research and development of Rotating Detonation Engine Systems using a liquid-liquid propellant combination2024
Author(s)
N. Itouyama, K. Matsuyama, K. Matsuoka, T. Sato, K. Nakata, S. Sawada, Y. Kudo, K. Nakajima, Y. Suzuki, J. Kasahara, A. Kawasaki, M. Namera, D. Nakata, H. Eguchi, M. Uchiumi, A. Matsuo, I. Funaki
Organizer
AIAA SciTech 2024, AIAA-2024-1255, 8-12 Jan. 2024, Orlando, FL, USA
Int'l Joint Research
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[Presentation] A Bread Board Model Testing for In-Space Flight Demonstration of a Liquid-Propellant Detonation Engine System2024
Author(s)
A. Kawasaki, K. Nakata, T. Sato, S. Sawada, Y. Kudo, Y. Suzuki, N. Itouyama, K. Matsuoka, K. Matsuyama, J. Kasahara, D. Nakata, M. Namera, H. Eguchi, M. Uchiumi, A. Matsuo, I. Funaki, S. Nakamura, K. Higashino, H. Hirashima
Organizer
AIAA SciTech 2024, AIAA-2024-0817, 8-12 Jan. 2024, Orlando, FL, USA
Int'l Joint Research
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[Presentation] Operation Characteristics of Cylindrical Rotating Detonation Engine Using Liquid Ethanol and Liquid Nitrous Oxide2024
Author(s)
T. Sato, K. Nakata, S. Sawada, Y. Suzuki, Y. Kudo, K. Nakajima, N. Itouyama, K. Matsuoka, J. Kasahara, A. Kawasaki, M. Namera, H. Eguchi, D. Nakata, M. Uchiumi, A. Matsuo, I. Funaki, H. Tanno
Organizer
AIAA SciTech 2024, AIAA-2024-1254, 8-12 Jan. 2024, Orlando, FL, USA
Int'l Joint Research
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[Presentation] The Rotating Detonation Engines with The Helical Combustion Chambers2024
Author(s)
S. Sawada, N. Itouyama, K. Matsuoka, J. Kasahara, J. Braun, G. Paniagua, A. Kawasaki, H. Watanabe, K. Higashino, A. Matsuo, I. Funaki
Organizer
AIAA SciTech 2024, AIAA-2024-1833, 8-12 Jan. 2024, Orlando, FL, USA
Int'l Joint Research
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[Presentation] Experimental research for clustering with the coupled cylindrical rotating detonation engine2024
Author(s)
R. Sakata, M. Inada, N. Itouyama, K. Matsuoka, J. Kasahara, A. Kawasaki, A. Matsuo, I. Funaki
Organizer
AIAA SciTech 2024, AIAA-2024-2598, 8-12 Jan. 2024, Orlando, FL, USA
Int'l Joint Research
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[Presentation] Numerical Investigation on Throatless Diverging Rotating Detonation Engines2024
Author(s)
T. Sada, A. Matsuo, E. Shima, A. Kawasaki, N. Itouyama, K. Matsuoka, J. Kasahara
Organizer
AIAA SciTech 2024, AIAA-2024-1831, 8-12 Jan. 2024, Orlando, FL, USA
Int'l Joint Research
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[Presentation] Combustion Characteristics of Reflective Shuttling Detonation Combustor with Different Equivalence Ratio2024
Author(s)
M. Miyashita, A. Matsu, E. Shima, A. Kawasaki, N. Itouyama, K. Matsuoka, J. Kasahara
Organizer
AIAA SciTech 2024, AIAA-2024-2611, 8-12 Jan. 2024, Orlando, FL, USA
Int'l Joint Research
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[Presentation] 液体推進剤を用いた回転デトネーションエンジンの宇宙実証に向けた研究2024
Author(s)
佐藤 寛, 中田 耕太郎, 澤田 悟, 中島 滉介, 鈴木 大登, 伊東山 登, 松岡 健, 松山 行一, 笠原次郎, 川﨑 央, 中田大将, 奈女良 実央, 江口 光, 内海 政春, 松尾 亜紀子, 船木一幸, 中村 秀一, 東野 和幸, 平嶋 秀俊
Organizer
第63回航空原動機・宇宙推進講演会/北部支部2024年講演会/第5回再使用型宇宙輸送系シンポジウム, 札幌, 2024年3月
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[Presentation] 液体推進剤デトネーションエンジンシステムの宇宙作動実証に向けたBBM試験2024
Author(s)
川崎 央, 中田 耕太郎, 佐藤 寛, 澤田 悟, 工藤 祐介, 鈴木 大登, 伊東山 登, 松岡 健, 松山 行一, 笠原 次郎, 中田 大将, 奈女良 実央, 江口 光, 内海 政春, 松尾 亜紀子, 船木 一幸, 中村 秀一, 東野 和幸, 平嶋 秀俊
Organizer
第63回航空原動機・宇宙推進講演会/北部支部2024年講演会/第5回再使用型宇宙輸送系シンポジウム, 札幌, 2024年3月
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[Presentation] 観測ロケット S-520 を用いた軽量・長秒作動デトネーションキックモーターシステム飛行実証実験2024
Author(s)
笠原 次郎, 松山 行一, 松岡 健, 川﨑 央, 伊東山 登, 澤田 悟, 中田 耕太郎, 佐藤 寛, 松尾 亜紀子, 船木 一幸, 中田 大将, 内海 政春, 江口 光, 羽生 宏人, 荒川 聡, 増田 純一, 前原 健次, 臼杵 智章, 山田 和彦, 中尾 達郎
Organizer
第6回 観測ロケットシンポジウム, 相模原, 2024年2月
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[Presentation] 観測ロケット S-520-34号機による液体推進剤回転デトネーションエンジンシステム飛行実証実験2024
Author(s)
松岡 健, 笠原 次郎, 松山 行一, 川﨑 央, 伊東山 登, 井出 雄一郎, 中田 耕太郎, 佐藤 寛, 澤田 悟, 中島 滉介, 鈴木 大登, 工藤 祐介, 松尾 亜紀子, 船木 一幸, 中田 大将, 内海 政春, 江口 光, 羽生 宏人, 荒川 聡, 増田 純一, 前原 健次, 臼杵 智章, 山田 和彦, 中尾 達郎
Organizer
第6回 観測ロケットシンポジウム, 相模原, 2024年2月
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[Presentation] 観測ロケットS-520-34号機による液体推進剤デトネーションエンジンシステムの飛行実験の開発状況2024
Author(s)
笠原 次郎, 松山 行一, 松岡 健, 川崎 央, 伊東山 登, 佐藤 寛, 中田 耕太郎, 平嶋 秀俊, 安井 正明, 東野 和幸, 松尾 亜紀子, 船木 一幸, 中田 大将, 内海 政春, 江口 光, 羽生 宏人, 丹野 英幸, 山田 和彦
Organizer
令和5年度宇宙輸送シンポジウム, 相模原, 2024年1月
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