2021 Fiscal Year Annual Research Report
中国書画における題跋等の付属資料に関する総合的研究
Project/Area Number |
20H01212
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
富田 淳 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 副館長 (20227622)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
六人部 克典 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (30765235)
清水 実 公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40250021)
海老澤 るりは 公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40615811)
鍋島 稲子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 客員研究員 (60869139)
植松 瑞希 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 研究員 (70610335)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 中国書跡 / 中国絵画 / 題跋 / 鑑識 / 鑑蔵印 / 付属資料 |
Outline of Annual Research Achievements |
高島・三井・中村コレクションの中国書画のうち、題跋等の付属資料が未撮影のものに優先順位をつけて撮影を行い、既存分とあわせて画像を整理した。また、関東地域については、五島美術館、静嘉堂文庫美術館所蔵の中国書画コレクションについて同様の作業を行った。 関東地域に収蔵される中国書画コレクションに付属する題跋等のなかから、学術的価値の高いものを選び、研究会を行って釈文・訳注を作成した。 国内他地域のコレクションについては、関東地域のコレクションと伝来時期が共通する、阿部房次郎コレクション(大阪市立美術館)、上野理一コレクション(京都国立博物館)、および兵庫県立美術館、昭和美術館、四国個人蔵の中国書画コレクションを調査し、関東のコレクションとの関連性をふまえつつ、題跋等の付属資料を分析し、学術的価値について考察を深めた。 以上の成果は、東京国立博物館と台東区立書道博物館の両館で開催した連携企画「趙孟フとその時代―復古と伝承―」の展示に反映させ、あわせて刊行した連携図録に盛り込んだ。 また東京国立博物館においてデータベースのプロトタイプを立ち上げ、将来的な公開を目指して、付属資料の整理・入力を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内に所蔵されている中国書画コレクションについては、概ね順調に調査が進み、展示や刊行物において公表できた。 しかし、海外所蔵の中国書画コレクションの調査は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、実施ができていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度も研究計画に基づきながら、国内に所蔵される各種の中国書画コレクションの調査を進め、撮影および画像を整理するとともに、付属資料の文章を読解し、そこで得られた成果は、展示や刊行物を通して公開してゆく。 また、東京国立博物館で立ち上げたデータベースのプロトタイプが、近い将来に一般公開できるよう、引き続きデータの整理と入力を進めてゆきたい。 海外所蔵の中国書画コレクションの調査については、新型コロナウイルス感染拡大の状況を見ながら適宜判断してゆく。
|
Research Products
(9 results)