2020 Fiscal Year Annual Research Report
A cross-sectional study on Japanese learners in learning English tense and aspect: The applicability of a concept-based approach
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20H01296
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
赤松 信彦 同志社大学, 文学部, 教授 (30281736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折田 充 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (60270386)
星野 由子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (80548735)
綱井 勇吾 同志社大学, 研究開発推進機構, 研究員 (20772487)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 英語時制と相 / 概念基盤学習アプローチ / 教材デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、教材と学習形態の相互作用という観点から、日本の中学校・高校・大学、それぞれの教育環境において、概念基盤アプローチが英語学習に及ぼす要因について解明することを目的とする。特に、英語母語話者の言語表現に表象された概念を明示的に学ぶことで得られる学習効果に関して、教育環境、学習内容、教材デザイン、学習形態の4つの観点から総合的に考察する。そして、日本人学習者が英語の時制と相を使用する際に犯す誤り(誤用システム)を反映した概念基盤学習プログラムの開発に研究の主眼を置く。 本研究は大きく分けて次の3つの部分から構成されている:(1)日本人にとって理解が難しいとされる英語の時制と相の習得に関する実態調査、(2)英語の時制と相の誤用メカニズムの解明、(3)英語の時制と相の適切な使用を促進する概念基盤学習プログラムの開発。 2020年度は研究対象の英語表現(時制と相)に関して、日本人英語学習者の習得度を調査するため、受容能力を評価できるテストを開発した。テストはコンピュータ画面上に示された英語表現(例、現在完了形)の解釈の妥当性を5段階で判断する課題であった。日本人大学生166名を対象に、その妥当性・信頼性を検証した結果、「完了系の結果の妥当性」を問う際に、過去の出来事をタ形を用いて表現したが、調査協力者がそれを過去と捉えたか現在完了と捉えたかが不明瞭である点、英語母語話者に対して当該テスト行う場合、現在完了の内容を現在完了表現以外を用いて問うことになり困難が予想される点などの問題点が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
英語時制・相に関する受容能力を評価するために開発したテストについては、その妥当性に関して問題点が明らかになった。その結果、イラストや時間軸など、発話される状況をより具体的に描写する必要性が示され、受容能力評価テストの完成には至らなかった。また、当初予定していた産出能力を評価するためのテスト開発については、新型コロナの影響のため、実施することはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
英語時制・相に関する受容能力を評価するために開発したテストについては、その妥当性に関して問題点が明らかになり、さらなる改良の必要性が生じたため、完成には至らなかった。また、当初予定していた産出能力を評価するためのテスト開発については、度重なる新型コロナウイルス感染症の影響により、実施出来なかった。このため、英語時制・相に関する受容能力評価テストに関しては、イラストや時間軸など、発話される状況をより具体的に描写するなどの改良を加えた、新たなテスト開発と改良されたテストの妥当性評価のためのデータ収集を2021年4月-8月に行い、データ分析を9月に実施する予定である。英語時制・相に関する産出能力を評価するためのテスト開発については、2020年度の計画を踏襲し、2021年10月-2022年-3月に実施する予定である。
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