2021 Fiscal Year Annual Research Report
Toward the elucidation of origin of rush cultivation and the origin of tatami mats; genetic diversity analysis of extant rushes and old tatami rushes
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20H01378
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
木原 久美子 熊本高等専門学校, 拠点化プロジェクト系地域協働プロジェクトグループ, 准教授 (50622916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副島 顕子 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (00244674)
松井 南 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, グループディレクター (80190396)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 畳 / イグサ / 生物系統地理学 / 遺伝的多様性 / 起源 / 和室 / 日本文化 / 照葉樹林文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本独特の文化として世界に認知されている和室は、床材として畳が使われている点に特徴があるが、畳の起源や発達や栽培の道筋は明らかではない。本研究では、ゲノム科学を取り入れた民俗植物学という切口から、畳と原料イグサの生産・栽培化の起源の解明につながる基盤情報を構築することを目的としている。 本年度は、昨年度に続くステップとして、イグササンプルのうち、さらに複数種の栽培株や、フィールドから野生株を取得して、DNA抽出とシーケンスの準備を行い、次世代シーケンサーによるシークエンシングを行う予定であった。しかし、感染症の影響で行動が制限されていたため、予定を変更せざるを獲なかった。特に野生株の取得が困難であったため、現在栽培されているイグサ生株のシーケンスとゲノム解析を進めた。また、並行して、可能な範囲での、日本各地のイグサ株の収集を進めている。ただし、感染症拡大の状況を受け、フィールド調査の大部分は、感染症による行動制限が日本および世界において落ち着いてくる頃以降に本格的に取り組むこと とし、本年度は可能な範囲での収集にとどめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
感染症拡大の状況ではあったものの、研究者間での連携をはかっって研究を推進してきた。しかし、今年度に予定していた、フィールドワークは制限のある中での活動となってしまったため、その部分については、感染症による行動制限が解除された後に、行うようにしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
イグサ生株のゲノム解析については、アセンブルを進められるようにするために、さらなるシーケンスを行うことを検討している。また、遺伝子配列を知るために、遺伝子発現情報の取得も行いたいと考えており、次年度以降にこれに取り組むことを予定している。また、感染症拡大の状況を見 ながら、少しずつ日本各地のイグサ株の収集と、日本近隣諸国におけるイグサ株の収集を進めていくことを検討している。
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