2020 Fiscal Year Annual Research Report
Intergenerational Interrelationships: An Analysis of Bequests, Long-term Care & Labour Supply, and Consumption & Saving
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20H01513
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
McKenzie Colin 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (10220980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
暮石 渉 国立社会保障・人口問題研究所, 社会保障応用分析研究部, 第3室長 (00509341)
新見 陽子 同志社大学, 政策学部, 教授 (30742647)
若林 緑 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (60364022)
梶谷 真也 京都産業大学, 経済学部, 准教授 (60510807)
C Y.Horioka 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (90173632)
濱秋 純哉 法政大学, 経済学部, 准教授 (90572769)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 労働供給 / 遺産 / 介護 / 消費貯蓄 / 時間割引・危険回避 |
Outline of Annual Research Achievements |
A.遺産動機:ホリオカは、VenturaとSurvey of Italian Households'Income and Wealth のデータを用いて、退職後の高齢者の資産蓄積行動について計量的な分析を行った。この論文はReview of Economics of the Householdに掲載された。Gahramanov、 Hayat、 Tangと「くらしの好みと満足度についてのアンケート調査」のデータを用いて、親の遺産動機が親の労働供給・退職行動に与える影響に関する理論的・実証的分析を行い、この論文を海外雑誌に投稿し、結果待ちである。濱秋は、日本の高齢者の資産取り崩しを説明するモデルの構築を行い、モデルのパラメータを変化させた場合の消費・貯蓄行動の変化を確認した。 B.選好と選好変化:暮石・若林は、Paule-Paludkiewicz, Tsujiyamaと「日本家計パネル調査」と「くらしの好みと満足度についてのアンケート調査」を用いて、ライフサイクルにおける時間選好について研究を行い、論文(Time preferences over the life cycle)をSAFE Working Paperとして出版した。 C.介護と労働供給・離職・出産:梶谷、マッケンジーは研究協力者の坂田と,介護をすることは世帯の貯蓄にどのような影響を与えるかを調べ、海外雑誌に投稿し、修正要求が届いた。中高年者の家計内生産活動と就業行動との関係を分析するために、「中高年者縦断調査」の調査票情報を利用する必要な手続きを行った.新見は、労働政策研究・研修機構が実施した「家族の介護と就業に関する調査」のデータを用いた分析を基に論文の執筆や国際学会での報告、英文雑誌への投稿を行った。 D.因果関係:マッケンジーは、Brodersen et al.の因果関係確認手法について既存研究をサーベイした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
共同研究をまとめ、DPで出版したり、海外雑誌に投稿したりするなど、順調に進んでいる担当もあるが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で国際学会の延期等で発表が出来なかったことや、授業方法の変更・オンライン授業の準備に時間を費やすことなど授業負担が増加により研究が多少遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
A.遺産動機:ホリオカは、Luigi Venturaと共同で、Survey of Health, Ageing and Retirement in Europe(SHARE)からの個票データを用いて、ヨーロッパ諸国の退職後の高齢者の資産蓄積行動について計量的な分析を行い、遺産動機と予備的動機の影響に焦点を当てる予定である。濱秋は,消費や遺産(を残すこと)の効用関数の関数型や医療費の不確実性をモデル化する際の参考とするために,米国の高齢者の資産取り崩し行動を構造推定した先行研究で用いられたモデルのサーベイを行う。 B.選好と選好変化:暮石・若林は、H Paule-Paludkiewicz, H Tsujiyamaの共同を引き続き行い、海外査読しに投稿し、掲載を狙う。 C.介護と労働供給・離職・出産:梶谷とマッケンジーは,中高年者縦断調査」のマイクロデータのデータクリーニングを行い,データセットを分析可能な状態とする.そして,家族介護や就労に関する記述統計を確認しながら,データの傾向を掴む.加えて,関連する既存研究のサーベイを行う.新見は、介護の研究に関しては、学会で得たコメントや査読者からのコメントを反映させるなど改訂を行い、英文雑誌に掲載されることを目指す。遺産動機に関する研究に関しては、既存研究のサーベイや分析に必要なデータの入試などに取り掛かる予定である。 D.因果関係:マッケンジーはBrodersen et al.の手法が既存研究で利用したケースをピックアップし、その適用を再現し、問題点を明らかにする。
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Research Products
(11 results)