2022 Fiscal Year Annual Research Report
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20H01584
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
上田 路子 早稲田大学, 政治経済学術院, その他(招聘研究員) (50791357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FAHEY ROBERT・ANDREW 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (10844516)
松林 哲也 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 教授 (40721949)
渡辺 耕平 早稲田大学, 高等研究所, その他(招聘研究員) (50832466)
末木 新 和光大学, 現代人間学部, 教授 (80637439)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自殺 / メディア / ソーシャルメディア / ツイッター / メンタルヘルス / 新型コロナウィルス |
Outline of Annual Research Achievements |
22年度は主にツイッターの内容分析を行なった。具体的には、ツイッターの一般ユーザーを対象とした大規模なサーベイ調査を実施し、回答者の属性や精神的健康の程度とともにツイッターの公開アカウント名を尋ね、同意が得られたユーザーからツイッター社のAPIを用いて過去及び将来の投稿を収集した。その上で、ツイッター上の発言に基づいて発言者の精神的状態の悪さ(Psychological distress)の程度をLSS(Latent Semantics Scaling)という手法を用いて、数値化を行なった。LSSは分析者が指定した種語を元に、文書の極性値(例:感情のポジティブあるいはネガティブ)を、種語に関連する特定の次元上で計算する手法である。人の手によるコーディングとLSSによる判定はかなりの程度一致することを確認した後に、新型コロナ及び著名人の自殺報道の影響を検証するために、回答者の属性別に精神的状態を2019年から2020年のデータを用いて推定した。その結果、最初の緊急事態宣言より前の2020年2月くらいから人々の精神状態状態が悪くなっていること、中でも経済的弱者、元々精神状態が悪い人に大きな影響があることが明らかになった。2020年には複数の著名人による自殺報道があったが、報道後に特に精神状態の悪化は観察されなかった。結果は海外の学術誌において発表した。それ以外にも、新型コロナの自殺者数の影響を引き続き検討し、国際共同研究として海外の学術誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ツイッターの内容分析については順調に進んでいるが、新聞記事の分析に遅れが出ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨今のソーシャルメディアの重要性に鑑み、今後は既に収集済みの他のソーシャルメディアの分析を引き続き進めていく予定である。
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Research Products
(3 results)