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2020 Fiscal Year Annual Research Report

児童虐待に対応するための小児死後CTの至適条件、死後変化、診断の標準化の検討

Research Project

Project/Area Number 20H01654
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

高橋 直也  新潟大学, 医歯学系, 教授 (30293210)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高塚 尚和  新潟大学, 医歯学系, 教授 (40242490)
舟山 一寿  新潟大学, 医歯学系, 助教 (80568486)
成田 啓廣  新潟大学, 医歯学系, 助教 (10770208)
石川 浩志  新潟大学, 医歯学系, 教授 (90377151)
堀井 陽祐  新潟大学, 医歯学系, 助教 (90464015)
的場 光太郎  北海道大学, 医学研究院, 講師 (00466450)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords死後画像診断 / 死後CT / 小児死後CT / 小児死因究明
Outline of Annual Research Achievements

1)小児死後CTの至適条件の検討について。CT検査では、管電流をあげると良好な画像が得られる。被曝の影響を考慮する必要がない遺体の場合、臨床で用いられない高い管電流を使用することが可能であるが、必要以上の管電流を使用すると、機器の負担が増える。このため、良好な画像が得られる最小条件を至適条件とする必要がある。新潟大学医学部法医学教室の16列DualエネルギーMDCTを用いて、新生児の体格とX線吸収値を模した新生児ファントムを撮像しCT画像を得た。撮像には一定の管電圧、マトリックスサイズ、スライス圧を用いて、複数の管電流を用いた。今後、得られた頭部CT画像に、計算ソフトウェアで作成した様々な条件の仮想病変を挿入し、病変が検出できる至適条件を明らかにする。
2)小児死後CTの画像収集について。2-1)2020年度に新潟大学法医学教室で死後CT検査が行われた小児は4例であった。このうち3例で解剖が行われ、体内の状態と死因についての結果が得られた。また、1例では、死亡直後の死後CTが行われていた。解剖が行われた症例については死後CTの画像所見と解剖における実際の所見を比較検討が可能であった。死亡直後の死後CT検査が行われた例では、画像における経時的変化を検討することが可能であった。今後は、症例を蓄積し、死後画像所見における死因に関する所見、死後変化に関する所見について、さらなる検討を行う。2-2)新潟大学放射線医学教室の協力のもと、関連病院において小児死後CT画像の症例の提供を依頼した。各病院の倫理審査委員会で審議を行っていただき、症例提供の手続きを行った。今後は関連病院から、2020年4月から2025年3月までの症例を提供していただき、死後CT所見における死後変化や死因究明の検討を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

1)COVID-19のパンデミックのため、新潟大学医歯学総合病院における新生児ファントム実験が不可能となった。当初の予定では、新潟大学医歯学総合病院において複数のメーカーの複数のCT装置を用いて、新生児ファントム実験を行う予定であったが行えなかった。このため、新潟大学法医学教室の遺体専用CTを用いて、新生児ファントム実験を行った。単一のCT装置を用いて新生児ファントムのCT画像を得ることができたため、最低限のデーターの収集は可能であった。しかし、CT装置はメーカーや機種によって情報収集の方法や画像再構成の手法が異なるため、複数の機器を使用した実験を行うことが望ましい。今後、新潟大学医歯学病院における実験が可能になった際に、複数のCT装置を用いた実験を再開する予定とする。
2)COVID-19のパンデミックのため、市中病院との検討会の機会が失われた。COVID-19パンデミック以前には、長岡日赤病院、新潟県立新発田病院などにおいて、小児を含めた死因究明の検討会を行っていた。こうした検討会を通して、市中病院の臨床医と情報を交換し、症例についての詳細な検討が可能であった。COIVD-19のパンデミックのため、このような検討会は中止となった。その他の市中病院でも部外者の入館を制限され、情報交換の機会が失われた。死因検討については、内容の機密性のためオンラインによる検討は行うことが難しい。しかし、臨床医と行うオンライン会議や電子メールなどを用いて、症例の提供を依頼し症例の蓄積に努めていく。

Strategy for Future Research Activity

1)小児死後CTにおける至適撮像条件の研究について。①新生児ファントムを用いて得られたCT画像について、画質を検討する。様々な管電圧で撮像した新生児ファントムの頭部CT画像に、計算ソフトウエアで作成した仮想模擬病変を挿入し、経験豊富な放射線科医が病変の検出能を検討し、小児死後CTにおける至適撮像条件を明らかとする。②新生児ファントムと同様に、新潟大学法医学教室の16列DualエネルギーMDCTを用いて、5歳児相当の体格、X線吸収値を模した小児ファントムのCT画像を収集する。撮像には一定の管電圧、マトリックスサイズ、スライス圧を用いて、複数の管電流を設定して、異なった条件のCT画像を得る。③令和4年4月時点で、COVID-19の再拡大のため、新潟大学医歯学総合病院において、他部門からの実験は制限されている。新潟大学医歯学総合病院の機器を用いた実験が可能となった場合、新生児ファントム、幼児ファントムを用いたCT画像のデータ収集を行う。
2)新潟大学法医学教室で行われた小児死後CTの所見を検討する。さらに解剖が行われる症例では解剖所見と画像所見を対比検討する。小児死後CTが行われている近隣の病院と共同で、小児の生前から死後に至るCT画像を収集する。新潟県内の小児救急を行っている病院などから、生前CT、死後CTの提供を受ける。このようにして収集したCT画像所見において、死後変化、心肺蘇生術を含めた死後CTにおける特徴的な所見を検討する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021 2020

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 臨床Aiと法医学Aiはパラレル!イメージング?2021

    • Author(s)
      高橋 直也, 高塚 尚和, 舟山 一寿
    • Journal Title

      Rad Fan

      Volume: 19 Pages: 57-60

  • [Presentation] 転倒による頭部外傷の一例;殴打と転倒の鑑別基準についての考察2020

    • Author(s)
      目黒裕太郎、高橋直也、高塚尚和、舟山一寿
    • Organizer
      第18回オートプシー・イメージング学会学術総会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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