2020 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Study on Graduate Education for a Knowledge-Based Society
Project/Area Number |
20H01693
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福留 東土 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (70401643)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿曽沼 明裕 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (80261759)
下瀬川 正幸 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 教授 (10341801)
田中 正弘 筑波大学, 大学研究センター, 准教授 (30423362)
小村 桐子 東京薬科大学, その他部局等, 研究員 (80861682)
柴 恭史 桃山学院教育大学, 人間教育学部, 講師 (80761139)
川村 真理 政策研究大学院大学, 大学運営局, 専門職 (50867687)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 大学院教育 / 日米比較 / カリキュラム / 学術経営 / 戦略計画 / コロナ禍の大学 / 事例研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度(研究初年度)は、日米の大学院教育の展開過程と現状について主に以下の5点にわたって検討を行った。 (1)大学院における専門職教育: アメリカでは大学院段階の専門職教育が各分野で発達している。今年度は主にビジネス分野に焦点を当てて歴史と現状について検討することで、その構造と機能を探った。 (2)日米大学院教育の近年の動向: アメリカについては、全国の大学院長が集い、大学に対する各種の支援プログラムや調査研究を展開する全米大学院協会(CGS)に焦点を当てた。その活動を多面的に検討することを通して全米の動向を探る手掛かりとした。日本については政府の大学院政策をレビューした後、特徴的な取組を行っている大学院研究科を取り上げて事例研究を行った。 (3)大学院卒者の労働市場: 主に米国を対象に検討を行った。専門職市場については主にデータ分析により、研究者市場については事例研究の手法により検討を行った。 (4)日米の大学院プログラムに関する検討: 研究代表者および分担者の多くが所属する教育学研究における大学院プログラムを主な対象として、カリキュラム、論文執筆を中心に教育プログラムの検討を行い、教員や学生層との関係性を含めた包括的検討を行った。 (5)COVID-19による大学院教育への影響: 2020年よりCOVID-19の世界的蔓延が高等教育に多大な影響を及ぼし始めた。とりわけ米国ではそのインパクトは大きく、高等教育と大学経営は大きく変貌した。大学院についても主に学生募集の面でネガティブな影響が生じた。2020年の状況について、主にデータと先行研究のレビューおよび事例研究によって動向を追った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度にあたる2020年度は、日米の大学院教育の展開過程と現状について以下の5点にわたって検討を行うことができ、概ね当初の計画通りに研究を進めることができたため。 (1)大学院における専門職教育: アメリカでは大学院段階の専門職教育が各分野で発達している。今年度は主にビジネス分野に焦点を当てて歴史と現状について検討することで、その構造と機能を探った。 (2)日米大学院教育の近年の動向: アメリカについては、全国の大学院長が集い、大学に対する各種の支援プログラムや調査研究を展開する全米大学院協会(CGS)に焦点を当てた。その活動を多面的に検討することを通して全米の動向を探る手掛かりとした。日本については政府の大学院政策をレビューした後、特徴的な取組を行っている大学院研究科を取り上げて事例研究を行った。 (3)大学院卒者の労働市場: 主に米国を対象に検討を行った。専門職市場については主にデータ分析により、研究者市場については事例研究の手法により検討を行った。 (4)日米の大学院プログラムに関する検討: 研究代表者および分担者の多くが所属する教育学研究における大学院プログラムを主な対象として、カリキュラム、論文執筆を中心に教育プログラムの検討を行い、教員や学生層との関係性を含めた包括的検討を行った。 (5)COVID-19による大学院教育への影響: 2020年よりCOVID-19の世界的蔓延が高等教育に多大な影響を及ぼし始めた。とりわけ米国ではそのインパクトは大きく、高等教育と大学経営は大きく変貌した。大学院についても主に学生募集の面でネガティブな影響が生じた。2020年の状況について、主にデータと先行研究のレビューおよび事例研究によって動向を追った。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度以降については主に以下の4点にわたって、2020年度の研究成果を踏まえながら調査研究を進める。(1)大学院教育プログラムの日米比較、(2)米国における大学院専門職プログラム、(3)コロナ禍における大学院教育の変化、(4)研究大学モデルにおける大学院教育の位置付け。 2020年度はコロナ禍により、計画していた海外渡航による調査を実施することができなかった。2021年度に海外渡航が可能かどうか、見通しは立っていないが、社会情勢を見つつその可否を判断し、研究計画を柔軟に調整することとする。
|
Research Products
(15 results)